写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1999.02.13
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
豪雪地帯での毎年の雪との戦いは、雪の知らない人達にとっては想像を絶する過酷さです。この過酷な雪と寒さをたくましく、地元の人達にとっては冬の楽しみに、遊びに、観光資源に切り換えた代表的行事が「雪まつり」でしょう。最近では地吹雪ツァーや厳冬豪雪体験ツァーがもてはやされていますが、これらの原点も「雪まつり」にあるといえるでしょう。日本の、世界の豪雪地帯にある新潟県十日町市、今年は2月20~21日にその雪まつりが行われます。
十日町の雪まつりは昭和25年に始まって今年で50回を数え、連綿として半世紀を迎えます。初めて開催された当時は戦後のことで、雪の過酷さに加え、経済的にも苦しい時期でしたから、開催に踏み切った勇気は大変なことであったと想像されます。また、苦しさを楽しみに変えた発想の転換は、過酷な豪雪に耐えている地域であったからこそ生まれてきたのでしょう。
このように雪を楽しさに変え、雪まつり発祥の地でもある十日町のそれは、日本の冬を代表する一大イベントとしてパワフルに催されます。
ショーとしてのメインは城ヶ丘ピュアランド特設ステージで20日の夕刻から始まるカーニバルでしょう。雪のステージで繰り広げられる郷土芸能、ゲスト歌手による歌謡ショー、そして打ち上げ花火があります。
郷土芸能では日本一の大太鼓が鳴り響く「十日町大太鼓雪花会」、優雅な民謡「十日町小唄」、地元の主産業絹織物をモチーフにした「着物ショー」、子供達による「鳥追い」、若者が裸でもみ合う「多聞天裸押し合い」、幻想的な世界をかもしだしてくれるナイアガラをはじめとする雪上での花火大会、翌21日の午後にはミス十日町雪まつりコンテストと、どれをとっても絵になりそうです。
また、「絹の園・優雅の舞い」と銘打って高さ15m 、幅35m 、奥行25m の雪像舞台は、き ものデザイナーが日本絵巻をイメージした和風調の舞台です。さらに近隣には数え切れないほどの雪だるま、地元では「ほんやら洞」と呼ばれているカマクラが立ち並びます。
このように十日町の雪まつりは、地元のコミュニケーションを図りながら、雪の華麗さと冬景色を一堂に楽しませてくれます。
雪と生活の絡み合いや戦いを知りたい人には十日町市博物館があります。縄文時代から近代までの生活ときものの歴史文化を見られます。
ところで、撮影ポイントとしては祭の華麗さを狙うならば当然、メインステージになりますが、十日町の雪が語りかける景色としてはやはり、子供達が主役になる、ほんやら洞、雪景色の中を着物姿で歩く女性も押さえたいところです。
撮影は当日の天候に大きく左右されます。晴れのピーカン、曇天、そして雪が舞うことも考えられます。臨機応変の露出設定が要求されそうです。
雪景色を撮る場合、最近のカメラは露出機構に特色を持たせているために一概に言えない面がありますが、一般的にはプラス補正が正解です。特にピーカンではプラス補正は不可欠と考えてまず間違いのないところです。暗い曇天でも若干プラス側にした方が雪は白くなります。降雪時も暗い曇天に準じますが、舞う雪を入れるにはバックを暗くしなければ写ってくれませんからマイナス補正をする必要があります。
これらはあくまでも基本的なことであって、例えば、ポートレートのように被写体が近い場合、カメラの指示通りの露出でピッタリするでしょうし、画面の中で雪景色がどの程度入るのかによって露出を考えたいところです。
ちなみに夜間撮影ではカメラの適正露出指示よりオーバー気味の方がきれいに写る傾向にあるようです。
[交通アクセス]
JR上越新幹線越後湯沢下車タクシーか越後交通バス
JR飯山線十日町駅下車 タクシー(15分)
関越自動車道 東京方面より六日町インターで降り(新潟方面からは越後川口インター)十日町方面へ
[問合せ]
雪まつり事務局 0257-57-3345
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。