【五月晴れの中の戦国絵巻】
和歌山県九度山町・真田祭

猿飛佐助、霧隠才蔵、三好清海入道といえば真田十勇士。彼らを従えた真田昌幸、幸村など真田一族は戦国時代の智将といわれ、長野の真田城、そして大阪城などで徳川家を苦しめ、その大阪城夏の陣で華々しく散った幸村、大助父子。幸村が14年間蟄居した場所が、現在の和歌山県九度山町です。その屋敷跡には善名称院が建てられ、地元では真田庵と呼ばれ、今でも多くの人々に親しまれています。
その九度山町で、昌幸・幸村父子を偲んで毎年、ゴールデンウィークの5月3～5日、真田祭が実施されています。
メインは5日の真田武者行列で、午後1時30分に町民総合運動からスタートします。真田庵までの約2kmを真田出陣太鼓を始め、十勇士や忍者などの鎧武者を従えた幸村・大助の行列が盛大に町内を練り歩き、山車や可愛い稚児行列もある戦国絵巻を繰りひろげられます。

撮影場所のポイントとしては、坂の多い町ですので、坂の上から俯瞰で狙うのもいいでしょう。
また、真田祭と同時に、前年度に生まれた子供達の健やかな成長を願って、名前を書いたのぼりを上げる「鯉のぼり丹生（にう）川渡し」が行われ、川面に数百匹の鯉のぼりが舞います。その丹生川に架かった橋上を行列が渡ります。鯉のぼりと武者行列を一緒に納めたいところです。
さらに真田庵は、ぼたんの花でも有名で、丁度、見ごろ時期を迎えていますから、このぼたんの花をあしらって撮る方法もあります。
加えてお坊さんが行列で、祭りを応援に来られますので、こちらの被写体もおもしろいでしょう。
ちなみに、真田祭フォトコンテスト（カラー・白黒ともに四つ切　5月28日締切）が実施されていますので、腕試しに応募されてはいかがでしょう。

ところで、九度山町には、女人高野と呼ばれる慈尊院がありますが、高野山を開いた弘法大師（空海）の母が子を慕って住んだ院で、高野山は女人禁制ですから、弘法大師が母を9回（九度）訪ねたそうです。ここから九度山の名前がついたとも言われています。この慈尊院の緑の木々に囲まれた多宝堂、弥勒堂、本堂もカメラに納めたい場所といえます。
さらに繊細な美しさがあると言われている、丹生の滝も五月の彩りとして撮っておきたいですネ。
なお、5月3～4日には、ちゃんばら大会、ミニＳＬ、真田みこしなどのほか、10周年記念写真フォトコンテストも催されています。
写真提供：九度山町役場及び姉妹都市の長野県真田町役場
［交通アクセス］
南海電鉄高野線九度山駅下車　町民総合運動場まで徒歩約10分
［問合せ］
九度山町役場　 0736-54-2019