修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2008.10.22
おやじの宝ものだが、シャッターが切れないよ!もう一度、おやじに写真を撮らせてあげたいと外部生の入院です。ペンシリーズの中で一番稀少な機種です。
外観は、使用感があるものの美品の内に入るかと思います。
裏蓋の遮光スポンジ(モルト)は加水分解中?交換せねばならない。
上カバーを外せば、第二の遮光スポンジも加水分解中?交換だ。
ペンシリーズ唯一のクモリが発生する。季節柄とは言え、中秋の名月では写真は写らない。
何処まで透明感が蘇るか?レンズの気持ち次第と思う。
道具として、民具として、蘇りたい強い気持ちが伝わり、AF機から取り出した焦点板に倒立画像を映し出した。酸化セロックスの威力でもある。
サブプライムローンを発端に、金融市場の不透明感が転写したのではあるまいが、ファインダーも紗を掛けたような不透明である。
慎重な作業をし、清掃が終わると透明感が蘇る。見えるべきものは、こうあるべきと思う。
シャッターは油分の湿潤でナマケモノ状態です。チリチリ虫も住み着いています。
駆動部を外し、Aベンジンで油分を洗浄する。
「気持ちが良いね!チョット関節がギコチ無いが」と、訴えれば要望通り慎重に注油をする。
五十肩も注油で直る所が、小生の五十肩と違うようだ。サバを読みました。六十肩でした。
おやじの宝ものも蘇りまして、若き頃、ワクワクして手に入れた頃を思い出しながらフィルムを詰めて頂きたいと希望します。
日本橋店中古売場 田口由明
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