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やはり時代性を反映してデジタルカメラの作品が数多く集まりました。プリントの仕上がりを見たかぎりでは、銀塩との差はほとんどなくなっています。これはこの一年の間にデジタルカメラの技術が急速に向上したことが原因のひとつだと思われます。今回の応募作品でもデジタルカメラの特徴である、深い被写界深度と滑らかで豊かな調子を活かした作品が目立ちました。ただ、写真の表現としてはデジタルも銀塩も同じものです。いい作品というのは撮影したときの気持ちの高まりが素直に画面に表れているものだと思います。毎回のことですが、どの作品も技術的には非常に高いレベルにあります。これからもシャッターチャンスには、自信を持ってどんどん撮ってもらいたいと思います。それが楽しくていい写真になっていきます。 |
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グランプリ寸評:夢で見た感動のシーンを再現したかのような作品です。この幻想的な世界は、見る人にもストレートに伝わってきます。風に舞う桜の花びら、手前に配した菜の花、そして何といっても青空を大きく入れ、縦位置のフレーミングで画面に広がりを出している見事な作品です。645サイズのカメラで広角レンズをうまく使ってシャープに仕上げ、PLフィルターも効果的です。(※グランプリ写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。) |
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今回から募集テーマが広く『いきもの』ということになり、今までの「ペット・動物ふれあい写真コンテスト」とは応募作品の内容も大きく変わりました。昆虫やアマガエルなどの身近にいる小さないきものを撮った作品が目立ち、過去にグランプリになったこともあるサルをとらえた作品や、子どもと動物が触れ合っている作品は少なくなりました。しかしそのことが被写体の幅を広げることになり、結果として、たいへんバラエティ豊かな作品が集まり、とても楽しく審査をすることができました。いつも言っていることなのですが、シャッターを切るときは、傑作を撮るんだということを意識し過ぎないことが大切です。肩の力を抜いて気軽に楽しんで撮ることをおすすめします。その方が内容的にも、いい作品作りにつながるように思います。今回から応募のチャンスが増えました。次回の作品も楽しみにしています。 |
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グランプリ寸評:カメラに向かって走ってくるヨークシャーテリアの作品ですが、躍動的な足の動きや顔の表情をしっかりとしたピントでとらえています。思っていてもなかなか撮ることができない1枚です。構図や露出、さらに背景の処理にも優れているかなりレベルの高い作品です。(※グランプリ写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。) |
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今回から応募写真の大きさがハガキサイズになり、いままでよりも気軽に応募でき、そのことによりバラエティ豊かな作品が集まりました。その中でも目立ったのが日常の中のひとコマをとらえたアットホームな作品です。普段の生活を映像として表現したことで、それを見る者は各家庭のドラマを見ているような気持ちになり、とても楽しく審査することができました。また、回を追うごとにデジタルカメラの作品が増えてきています。デジタルカメラの特徴は、気軽にたくさん撮れるということでしょう。動きが多く、表情の変化が大きいこどもたちを撮影するのに適しています。今回はフィルムカメラ、デジタルカメラにかかわらず、数多く撮った中から厳選されたと思われる1枚の応募が多かったように思います。大変密度が濃くオリジナリティにあふれた作品が集まりました。 |
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グランプリ寸評:この作品の最大の特徴は、下から見上げる大胆なアングルにあります。さらにジャングルジムのパイプが、こどもたちの表情をじゃますることなく画面内を斜めに横切っていることでまとまりがでています。3人のポジションやバックに少しだけ見えている樹々と青空で、高さも十分に表現できています。それぞれに違うこどもたちの表情もうまくとらえていて、レベルの高い作品です。(※グランプリ写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。) |
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どうすれば、フォトコンテストで賞をとれるような写真が撮れるのだろうか?実は、そこには必勝法というものはない。しかし、いい写真といわれるものがある。いい写真を撮るための大切なポイントは、とにもかくにも自分自身が感動できる被写体を発見するということから始まるのだ。自分が感動できる写真なら他の人に見せてもきっと感動してくれるはずなのだ。だが、いくら自分が感動しても他人にわかってもらえないことも多い。その理由は、自分の感動をうまく表現できていないということにつきるのではないかと思うのだ。自分の被写体に対して感動したココロを、素直に出すように考えて工夫して撮ってみよう。そうすれば、賞をとることも夢ではない、いい写真が、きっと撮れるはずなのだ。魅力的な被写体を見つける努力と、あとはうまく写真としてまとめる訓練が、大切なことだと思うのだ。 |
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グランプリ寸評:はるうららと言いたい天気である。少女の表情が実に気持ちがいい。今回の審査では約4千枚の写真の中から選んだが、この写真が最も心に残った写真だ。無理に作った感じが全くないところにグランプリの原因があるように思う。(※グランプリ写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。) |
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