「四季のフォトコンテスト2008・秋」に、たくさんのご応募をいただきありがとうございました。
ここに、審査結果を発表させていただきます。
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審査員 三好和義氏
みよしかずよし/1958年、徳島県生まれ。1981年、東海大学文学部広報学科卒業。同年、株式会社「楽園」を設立。13歳の時に沖縄を訪ねて以来、タヒチ、モルディブ、サハラ、ヒマラヤ、南極からチベットまで世界各地で「楽園」をテーマに撮影を続けている。高校時代には銀座ニコンサロンで、当時最年少で個展を開く。27歳の時に写真集『RAKUEN』で木村伊兵衛賞を当時最年少で受賞。作品はニューヨーク・ジョージ・イーストマンハウス国際写真博物館に永久保存されている。1999年、外務省が作品「日本の世界遺産」540点を買い上げ、国際交流基金(THE JAPAN FOUNDATION)により世界各国で巡回展が行われている。2004年藤本四八写真文化賞を受賞。四国八十八ヶ所の作品は切手にもなって発行された。2002年から5年間に渡り撮影した中国の世界遺産、全35件(2008年4月現在)を網羅した写真集「中国世界遺産〜四千年の楽園〜」を2008年4月に発行している。
三好和義公式サイト http://www.rakuen-co.com/

 



今回は全体的に描写力がすごく良くなっています。ダイナミックできれいな作品がたくさん集まりました。これは、大きくプリントした時に鑑賞に耐える作品づくりを皆さんが目指してきた結果だと思います。作品は壁に掲げてみて自分で客観的に見ることももちろん大事ですが、多くの人に見てもらい、批評してもらうことも大事なことだと思います。美しい作品、いい作品は人の心を癒したり、和ませたりするものです。

グランプリ寸評
光がキレイです。普通、曼珠沙華は花をアップで撮りがちですが、これは花よりも光が主役で、キレイな光が差し込むことによって物語性を感じさせる1枚になっています。構図も複雑に組み合わされていてすごくシャープな感覚です。美しいシーンに出会った、そういう喜び、シャッターを切った時の手応えがダイレクトに伝わってきました。見た事がないキレイな景色です。印象に残る1枚になっています。



人物の作品が多く集まりました。子供からお年寄りまで被写体も様々で、とても楽しい審査でした。身近な所でみんな面白い題材を見つけてきていることに感心しました。一瞬のシャッターチャンスは大事ですが、画角で変化をつけたり、アングルを工夫したり、いろいろ面白い作品や、見応えのある作品が集まりました。これぞ!という手応えを感じた作品をどんどん応募してみてください。
 

グランプリ寸評
こんな視点もあったのかと思わせるような大胆なアングルです。人物がストレートに映っているのではないのに周りの人の気配が伝わって来ます。今にも演奏する音が聞こえてきそうです。楽器に写り込んだ黄色い銀杏や奥の方の赤い傘、そういうポイントも効果的です。音楽に合わせてイキイキとシャッターを切っている感じが伝わって来ます。

今回は季節柄、犬猫の写真が多く集まりました。いきものを撮る場合は偶然の出会いも大事なことですが、ある程度の計算とひらめきが欲しいと思います。上位を目指すためには、何を撮るのかということを頭に思い描くことが必要です。それがないと、せっかくの出会いの時にシャッターが押せません。さらに、まだまだプリントで失敗している方が見受けられます。お店の方や経験者の方に見ていただき、適切な色を表現できるようにしてほしいものです。
審査員 増田勝正氏
 ますだ かつまさ/1945年東京都出身。
愛犬雑誌のカメラマンを経て現在フリーの動物カメラマン。アイメイト(盲導犬)のボランティア活動にも参加し、自ら犬、猫の繁殖・育成にかかわっている。
グランプリ寸評
一瞬のチャンスをとてもうまくとらえています。二匹の猫のハーモニー、「喧嘩しているんじゃないんだよ」という猫同士の信頼関係が見る者に伝わってきて、犬や鳥とは異なる猫の匂いがしてくるような素晴らしい作品です。
秋なので、圧倒的に多かったのが「芋掘り」「紅葉」「七五三」です。上位に入るためには、記念写真的にならないことが大事です。光、または背景がいいとか、そこにアクシデントがあって子どもの表情が変化してるとか、何かそういうひと味違ったものが欲しいと思います。また、同じような写真を何枚も送るのではなく、生き生きした表情の写真を選ぶという事、さらにはその表情を生かすためにはどうしたらいいかということを考えることも大事です。そしてプリントにも気を配ってほしいと思います。
審査員 沼田早苗氏
ぬまたさなえ/1968年大竹省二氏に師事。1978年フリーの写真家となり商業写真、取材写真を手がけ、ライフワークとして著名な男性のポートレイトを撮影。写真展には「私の写交録」「みんな・みんな・蒼き狼」「もう一人の日本人」などがある。NPO法人フォトカルチャー倶楽部顧問。
グランプリ寸評
のびのびと遊んでいる女の子の雰囲気がとてもよく出ています。奥までのびている吊るし柿が軽やかな感じになっています。見ていて気持ちのいい光景です。横からの光によって、女の子が立体的になっている感じがとてもいいと思います。
部門が「腕試し部門」なので、技術的な上手さよりも新鮮な感性を求めています。被写体として何を見つけるか、いいタイミングでシャッターが押せているか、ということを重視して見ています。上手に撮れたから出そうという感覚ではなくていいと思います。ただ気になったのは、おうちプリントで損をしている作品が多かったことです。プリントまでが作品です。その点に注意して、次回は写真の楽しさや感情が写った作品を期待しています。
審査員 川合麻紀氏
かわいまき/横浜生まれ。自然&動物写真家。「The colors of nature」のテーマのもと、アフリカ、カナダ、セイシェルなどの自然・動物、そして国内の風景や花などを中心に撮影取材を行っている。独特の色表現と、爽やかでやわらかい描写を得意とし、メインの自然風景の他、雑貨フォトなどのイメージフォトも撮る。写真展多数。TV出演、写真教室、写真雑誌執筆等、わかりやすい指導で定評がある。(社)日本写真家協会会員。
川合麻紀公式サイト http://maki.rota-fan.com/

グランプリ寸評
結婚とおめでたという二重のよろこびが表現されている写真です。写っているのは手だけですが、みんなの優しい気持ちが伝わってきます。また、フラッシュを使わずにその場の光で撮影しているので、やわらかい印象になっています。


※敬称は略させていただきました。
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各種グランプリ



※腕自慢部門
テーマ1 秋の風景:特選/準特選/入選/キタムラグループ賞
テーマ2 自由:特選/準特選/入選/キタムラグループ賞

ナショナルジオグラフィック賞
散歩の達人賞
 
※腕だめし部門
テーマ1 いきもの:特選/準特選/入選
テーマ2 こども&赤ちゃん:特選/準特選/入選
テーマ3 自由:特選/準特選/入選
テーマ1 いきもの:キタムラグループ賞
テーマ2 こども&赤ちゃん:キタムラグループ賞
テーマ3 自由:キタムラグループ賞