「日本の祭り」写真コンテスト2015に、たくさんのご応募ありがとうございました。
全国から寄せられた応募作品総数9,237点の中から、見事に入賞された方々の作品を、ここに発表させていただきます。
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腕自慢部門 |
腕だめし部門 |
スマホ部門 |
グランプリ
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グランプリ
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グランプリ
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総評
審 査 員
芳賀日向 氏
はがひなた/祭り写真家。朝日新聞社「週刊日本の祭り」全30巻「祭りを撮る」を連載。2012年PHP研究所「日本の祭り大図鑑」監修など。2012年6月「被災地の夏祭り」写真展。鹿児島市おはら祭審査委員長。日本写真家協会会員。
総評腕自慢の部グランプリ作品は一見すると地味ながらも、夕刻の時間帯と撮影アングルの選択が良く、なにより周囲を広く取り入れたフレーミングから作者独自の祭りに対する解釈が明確に伝わってきます。散漫になりがちな広い画面も室内の暖かな灯りが求心力となっていて、画面構成も巧み。風土感や抒情感もたっぷりで、笛の音に交じって虫の声さえ聞こえてきそうです。腕だめしの部グランプリも、神官と住民を絶妙なバランスとタイミングで写し止め、現代の町中に続く素朴な信仰を活写した傑作。どちらも「こんな祭り写真を待っていた!」と思えるほど、選者の一人として嬉しい審査でした。またスマホの部も画質の向上にともない、年々レベルが高くなってきた印象を受けました。
審 査 員
板見浩史 氏
いたみこうじ/福岡県生まれ。法政大学法学部卒業。元「日本フォトコンテスト」(現-フォトコン)の編集長。公益社団法人日本写真協会(PSJ)顧問。NPO法人フォトカルチャー倶楽部理事。JPO(一般社団法人 日本フォトコンテスト協会)代表理事。
総評祭りは伝統行事ですから、繰り返しに意義があります。しかし、写真コンテストで祭りをテーマにする場合、それまでとは違う切り口が重要です。今回は殊に、新しい表現方法に意欲的にとりくんだ作品が目立ちました。写真は光と影による造形芸術。デジタルカメラの特性は、暗さや明暗差を苦にしないこと。「腕自慢部門」「腕だめし部門」「スマホ部門」のグランプリに輝いたのは、いずれもそれを巧みに生かした作品といえます。また、肉眼では捉えきれない瞬間美に的を絞った見事な作品も数多くありました。人馬一体といいますが、カメラと一体化することにより、新しい写真表現の地平が拓けます。今年度の応募作品から、そのことを強く感じました。
審 査 員
平嶋彰彦 氏
ひらしまあきひこ/写真家、編集者。1946年生まれ。早大政経学部卒。毎日新聞社出版写真部長・ビジュアル編集室長など歴任。共著に『昭和二十年東京地図』、編著に『宮本常一 写真・日記集成』など。
総評昨年も総点数9,237点の応募があり、審査員3名で厳正に審査をしました。腕自慢部門は祭りをきちっと捉えた作品、腕だめし部門は一瞬のスナップに感動を呼ぶ場面、スマホ部門は心温まる写真に評価が集まりました。腕自慢のグランプリは15年ぶりに復活した相倉合掌造り集落の秋の獅子舞。夕景の情緒あふれる写真で構図と光線のつかみ方が素晴らしいと思いました。特選の写真も祭りの堂々たる場面です。腕だめし部門のグランプリはこれぞ祭りのスナップ、よくぞこの一瞬を撮ったという作品。特選の写真もその年ならではの季節感が出ました。スマホ部門はスマホならではの被写体とのつながりを感じます。今年もどうぞ応募をお待ちしております。