写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1999.02.06
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
立春が過ぎたとはいえ、寒波到来で南国の四国、九州でも雪で交通が途絶えたりしていましたが、それでも今年も暖冬ぎみだそうで、春の花も例年よりも1週間ていど早いようです。ここ豊橋市は渥美半島の付け根に位置している関係で、両サイドが海となっており、冬でも比較的温暖な土地にあって、花の開花も心なしか愛知県のなかでも早い感じがあります。この豊橋には東海のミニ尾瀬と呼ばれる「葦毛湿原」があります。栃木、群馬にわたる尾瀬とは異なって、温暖な土地にありますので、それはそれでまた味わいがあります。
この湿地帯には約 250種類の湿地性植物(湿地性以外も含めると750 種類)が自生しているといわれています。春から秋にかけての数々の花は確かに見応えと、撮り応えがありますが、早春の静かな湿原で、若干やわらいできた日差しでの撮影もまた魅力的ではないでしょうか。
現在はツバキ、マンサク、ハンノキが咲いています。中でもマンサクはちぢれた黄色の花が枝いっぱいに一生懸命に咲いている印象をうけます。さらに撮影対象として、マンリョウ(センリョウと呼ぶ土地もあるようですが、定かではありません)の果実がおもしろいでしょう。赤い実が太陽に映えて目立つことは目立ちますが、枯れた木や草の間を歩いていてやはり赤色を見つけるとなんとなくホッとしてレンズを向けたくなります。
ところで2月10~11日には安久美神戸神明社で国指定重要無形民俗文化財の奇祭「鬼まつり」が行われます。赤い鬼が天狗にケンカをしかけ、負けた鬼が境内を出て町中をかけまわります。この時、白い粉をふったタンキリ飴をまき散らします。見物人も白くなり、ユーモラスな光景に出会えるものの、カメラを構える場合は要注意です。
葦毛湿原は豊橋駅からバスで20分ていどの場所にあって、そのバスの本数も多く足の便が非常に良いところにありますから、ぶらりと寄るには最適な場所にあります。とはいえ、湿原特有の珍しい植物群があり、愛知県指定天然記念物ともなっていますので、是非、取るではなく、「撮る」に終始してマナーは守ってください。
撮影のポイントとしては、渡り板で湿原には入れませんから望遠マクロ機構の 200~300mm のレンズがほしいところです。撮影に適している時間はやはり斜光を狙える朝夕が適しているといえるでしょう。冬季は訪れる人も少なく、以外と狙い目かも知れません。三脚も必携品ですが、セッティング時には湿地を荒らさないように、また通行の邪魔にならないよう注意してください。
[交通アクセス]
JR東海道線豊橋駅下車 葦毛湿原は豊橋駅からバスで20分 安久美神戸神明社も近隣です。
[問合せ]
豊橋市役所 0532-51-2111
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