写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1999.02.20
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
埼玉県には「海もない、山もない、観光地に乏しい県」と思われ、「2000m 級の山々が連なっていますヨ。景色の素晴らしい場所がたくさんあります」と話すと、疑わしい目で見られます。JR高崎線、東北線が走り、県のメインストリートにあたる川口、浦和、大宮が関東平野のド真ん中にあるために、変化の乏しい景色が続くのは事実です。しかし、一歩、県の西側に入ると、高い山々があり自然に恵まれた景色に出会えます。
秩父を交通の拠点として、埼玉・東京・山梨が眺められる雲取山、埼玉・群馬・長野の県境にある三国山などへ通じています。こうした山波が連なるところに両神村がありますが、ここは知る人ぞ知る花の群落地があるのです。
節分草がそれです。節分の頃に咲くためにこの名称がつけられた思われますが、まだほかの草木が花のつけない、寒中に咲き、姿が可憐であることからこの節分草を愛する人達がけっこういます。雑木林のなかで白い小さなあどけない花の姿に人気の秘密がありそうです。
ここの節分草の群落は日本で最大の群落地といわれ、3月に入った最盛期には雪が積もったように感じられるほどです。一般的に自生している節分草は、乱獲されることで秘されていることが多いのですが、ここでは両神村が管理をしており、おかげで壮観な眺めが得られます。柵に囲まれていますが、群落している姿が自然のままで見られ、アップで撮影することも可能です。3月7日に節分草まつりが催されますが、この日は混雑しますので、撮影が主目的でしたら、むしろこの日を避けた方がゆっくりと撮影できます。また、3月中旬には薄紫色のアヅマイチゲも咲きます。
さらにこの両神村には約1万株の福寿草(左写真=黄色の花)が咲いている「福寿草園」があります。節分草よりも一足先に花をつけますので、こちらも見頃です。
なお、子供連れでしたら秩父地方はいちご刈りが盛んに行われていますので、ちょっと寄ってみるのも趣向でしょう。
節分草は撮影場所にこと欠きませんが、形のよい花を撮るにはやはり望遠系マクロが有利といえます。撮影ポイントは太陽の位置、つまり光の方向に注意することです。順光ではノッペリした写真になのがちです。また大写しをする場合も同様で、斜光を活かした撮影に心掛けてください。それと、1本で咲いているのも可憐ですが、2~3本がいっしょになっている方が絵になりやすいでしょう。
[交通アクセス]
節分草の群落がある場所(両神村堂上) 秩父鉄道三峰口駅→両神村営バス「小鹿野町役場」行き「小森」(乗り換え)→両神村営バス「白井差口」行き「堂上」下車。徒歩5分。
まつりの日以外ならば、マイカーが断然有利
[問合せ]
両神村・両神観光協会 0494-79-1100
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