写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1999.04.17
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
関東以西は桜も葉桜に変り、チューリップや水仙、ツツジなどが盛んに咲き誇るようになってきましたが、東北地方の北部はこれからが桜の本番を迎えます。
関東地方では、桜の開花時期に花冷えがあったり、曇り空が多かったことで、例年に比較して派手さがちょっと乏しかったとか、花見に行きそびれた話が聞かれますが、弘前の桜の開花時期は比較的、天候に恵まれることが多く、撮影に適していることで評判の高い場所です。カメラのキタムラが催している「春の花フォトコンテスト」においても、必ずといっていいほど、ここ弘前公園で撮影された桜が上位に入賞しています。その理由は「世界一の桜」といわれるだけあって、約5000本がいっせいに咲き誇り、それが見事だからでしょう。
背景には桜によく似合う弘前城が控え、石垣、お濠り、いくつかの城門が絶好の被写体になります。城へ通ずる道が桜のトンネルになるほか、広場では家族が楽しくくつろぎ、そして夜間には照明に照らされた夜桜、それが城を巡る濠に反映して美しさをかもしだしてくれます。どこを向いても被写体にふさわしい情景があちらこちらに浮かび上がりますから、桜を狙うカメラマンにとって、この弘前公園は垂涎の場所ともいえるでしょう。
「日光見ずに結構いうナ」の俚諺がありますが、地元では「弘前の桜を見ずに春が来たというナ」といわれ、津軽の人達にとっては、弘前の桜が厳しく寒い気候から開放された、春の訪れの象徴になっています。それだけに桜の美しさとともに、春を待ちわびた心が「世界一の桜」と自慢できるのでしょう。
弘前さくら祭りは4月23日から5月5日までですが、ソメイヨシノを中心にシダレザクラ、八重ザクラがあって開花が多少ズレています。
ところで、今年の開花時期は例年より早く、4月23~24日と予測されていますので、気候次第で変化しますが、ゴールデンウィークに入ったばかりの4月29日前後が「撮りごろ」になりそうです。
撮影ポイントは前述したようにあらゆる所が被写体になりますが、夜間11時まで、全園が照明に浮き彫りされますから、夜桜を狙うのもおもしろいでしょう。特に弘前城は約380年前に築城された形態がほとんど残っている、全国でも珍しい城ですから、城をあしらった撮影を心掛けてはいかがでしょう。
夜景の注意点としては、遠方ばかりに気をとられていると、撮影場所の近隣の照明がレンズに入ったり、レンズの前を光が横断する形になったりすると、シャープさを欠く場合がしばしばあります。周囲にそうした光がないことを確認するようにしましょう。露出は光の量によって当然変わります。一概にはいえませんが、一眼レフであれば、少々暗くてもオート露出でも充分カバーできますので、適正露光で撮影し、その1/2前後の調整をすればよいでしょう。またフィルターは光の種類で何ともいえませんが、一般的な照明ではマゼンター系が有効のようです。
さらに忘れてならないのは三脚です。これがなければ、夜間撮影はできないと思っても間違いないほど重要です。無論、ケーブルレリーズもお忘れなく。
[交通アクセス]
JR奥羽本線弘前駅前からバスが便利。駅前から約2Km、徒歩約30分
[問合せ]
弘前市観光案内所 0172ー32ー0524
弘前市役所 0172-35-1111
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。