写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1999.05.15
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
関西では神社仏閣を「○○さん」「○○はん」と、親しみを込めて呼ぶことがしばしばあります。「なんこう(楠公)さん」と呼ばれているのは楠木正成を祀っている神社のことです。この「なんこうさん」、関西地区には数か所あります。そうした中で、代表的な存在にあるのが、神戸市中央区の湊川神社です。5月25日が楠木正成公の命日にあたり、24~26日に「楠公祭」が催されます。
正成は南北朝時代の武将として後醍醐天皇の味方をし、足利尊氏に攻め滅ばされたことは有名です。弟の正季や一族とともにその最期を遂げたのが摂津の国(大阪府西部と兵庫県東南)の湊川だったことから、湊川神社がつけられたようで、ここが墓所になっています。ちなみに、この湊川神社に水戸黄門の像がありますが、これは正成を慕い墓所に「嗚呼忠臣楠子之墓」を揮毫して、墓碑を建立したことによります。また、自筆を届けたのが佐々木助三郎であったことから、助さん、格さんを連れた水戸黄門漫遊記もここから出たのではないかの説もあります。
それはともかく、正成が忠節であったことで、幕末にはこの精神を勤王の志士達に尊ばれるなど、時代の流れの中で、正成がしばしばスポットライトを浴びています。最近では神戸の震災に本殿がビクともしなかったことで「さすがになんこうさんや」と、地震の厄除けにもなるといった話もあります。
この湊川神社「なんこうさん」は縁結び、安産、学業向上、病気平癒、商売繁盛など多くに霊験あらたかだそうで、神戸では長田神社、生田神社とならび三大神社のひとつ数えられています。
楠公祭は、25日午前11時から、正成にちなんだ巫女による「橘舞」が行われます。正成の出生地は定かではありませんが、古代の名族であった橘姓を名乗っていたことから、この「橘」が舞われているようです。加えて、祭では茶席が設けられるほか、地元との関わりを深める意味でカラオケ大会もあります。以前にはみこしも出ましたが、最近はかつぎ手がいなくなって、祭の日に飾るだけになっています。祭ファンとしては以前のように復活してもらいたいものですネ。
ところで神戸は港町として、山手に異人館など独特のムードがありますが、市街を望めるポートタワー、瀬戸内海を眺めるならば六甲山へロープウェイで気軽に行けるのも魅力です。
巫女の「橘舞」は自由に撮影させてもらえますが、いいアングルを狙うとなると、やはり場所取りがポイントになります。五月晴れの青い空の下での舞はまた優雅です。
[交通アクセス]
JR神戸駅または山陽鉄道の高速神戸駅下車
[問合せ]
湊川神社 078-371-0001
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