写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1999.05.22
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
最近は懐古ブームなのでしょうか。沙汰止みしていた伝統行事を復活させる動きが活発化しているようです。しかし、そうした一方で、祭りの古式あるゆかしさ、というか、わびさびといった味わいが薄れ、観光用としてイベント化が強くなってきたように感じるのですが、いかがでしょう。その点、富山市にある日枝(ひえ)神社の山王祭りは、数百の露店、屋台や夜店がズラリと並んで、昔懐かしい雰囲気がたくさん残っている祭りといえるでしょう。
日枝神社は京都と滋賀県境にある比叡山山麓の日吉大社からの流れを組んでいることで、ここ富山だけでなく全国各地に末社などが3,800余りが散在しているといわれています。この日吉大社の山王権現を引き継ぎ、日枝神社を「山王さん」「山王神社」と呼んでいることが多いようです。また、日枝神社は縁結びの神様として、その名を馳せていますから、結婚式場を併設しているケースもあります。
富山市の山王さんは、市街地の中心部にあって氏子も市全域に広がっているようで、市内ではもっとも大きな神社となっています。新年の初詣から市民の散策や憩いの場として、そして賑やかに祭りを楽しむ場所として欠くことのできない存在にあります。
祭りは江戸時代から、富山城下をあげての藩主、領民が一体になっていたといわれています。それが毎年6月1~2日に催されます。日枝神社の氏子の町々を獅子舞に先導された神輿(みこし)が練り歩きますが、各町には子供神輿もあって、大人と子供がいっしょに楽しみます。また、女性神輿も出現する中、太鼓と笛の音が賑やかに……。昔どおり町全体が祭りにわき返ります。
この祭りのもうひとつの呼び物が露店です。神社境内からズラリと並んだ何百もの露店、特に夜店ともなると、その景色は、シャッターチャンスとしても見逃すことはできません。
また、富山で撮ってみたい被写体としては500余りある五百羅漢でしょう。石仏が立山連峰を眺めるように立っている姿は心も和ましてくれます。五百羅漢は富山市郊外の呉羽山にありますが、頂上に立つと立山連峰、富山平野、遠くは能登半島まで一望でき、景色の良い所として、地元の人達の行楽地にもなっています。
夜店の撮影では人の表情をとらえる場合、ストロボを発光させるとイキイキとしてきます。ここでのポイントは祭りの雰囲気をいかすことにありますので、スローシンクロに挑戦してみてください。バックの景色が祭りを表現してくれるはずです。
[交通アクセス]
JR北陸本線富山駅下車
日枝神社まで市電で10分、西町下車徒歩5分
呉羽山までバス15分、公園口下車徒歩10分
[問合せ]
日枝神社 0764-21-6318
富山市観光物産課 0764-43-2072
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