写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1999.06.19
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
関東以西では梅雨前線が遠くに離れて晴天が続き、カラ梅雨を思わせる日々が続きましたが、今週末から来週にかけては、本格的な梅雨に入るような予報が出されています。しかし、ここ北海道は梅雨がありませんので、暑くもなし、寒くもない気候としてはもっとも心地よい体感です。
紺碧の海に利尻富士が浮かび、手前には緑豊かな草原に黄色の花が咲き乱れている……、そんな写真を見かけた方も多いことでしょう。日本最北端にあるサロベツ湿原から利尻島をこの時期に眺めた風景です。湿原は東西7km、南北28kmにも及ぶ大湿原です。自然のままの広大な湿原にはいろいろな花が咲き乱れます。しかも海に近いことで、周辺では時期としては7月中旬頃にハマナスやヒルガオも見られます。今は黄色のエゾカンゾウ(左:写真)が主役ですが、優雅なエゾスカシユリ(右:写真)も見逃せません。
ここでは6月から初秋にかけて100種類もの花が咲きますが、時期的には7月上旬が一番の見頃といえそうです。ただ、6月でも霜がおりることがあり、霜のその直後は花も元気がありませんし、咲こうとしている花に打撃を与えて、年によっては咲かない花も出ます。こればかりは、気候のことですから何とも言えませんが、今年はそうした寒い日もなく、順調に咲いています。こうしたデリケートで可憐な花を、フィルムにバッチリ残したいですネ。
ところで、この広大な湿原も人間による破壊には非常に弱い面があります。数年前に心ない人が湿原に入って植物を踏みつけたあとが今でも回復せずに残っています。約2万年かかってできた湿原も、壊すのは簡単です。湿原の成長は年に1mmしかないそうですから、マナーを守って撮影したいものです。
撮影の必携用品としてはPLフィルター、接写レンズ、三脚でしょう。PLは青い空と海の景色には欠くことができません。色彩のコントラストをより明確にしてくれますから、海に浮かぶ利尻富士を撮るときに是非、使いたいところです。接写レンズも湿原では板道からしか花を撮影できませんから、望遠系が有利です。
[交通アクセス]
JR宗谷線豊富駅は急行も停車しますが1日数本、バスの便も各観光地へはやはり数本程度ですので、レンタカーがお勧めです。稚内空港で借りるのが便利です。
豊富駅~サロベツ原野=車で約20分、豊富駅~稚咲内海岸=車で約25分
[問合せ]
豊富町観光協会 0162-82-1728
豊富町庶務観光課 0162-82-1001
駅前観光案内所 0162-82-2100
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。