写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1999.07.03
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
日本海側の夏をつげる鳥取県東郷町の水郷祭が東郷湖のほとりで7月19~20日に開催されます。この東郷湖は県立公園に指定され、山陰八景の一つに数えられています。手軽に行楽でき、四季を通じて楽しめる湖として、中国、関西の人達にとっては有名な場所です。
周囲12Kmほどの湖ですが、汽水湖(淡水と海水のまじった湖)で魚の種類も豊富です。この漁が地元、特有の四ツ手網漁、夕日を浴びての漁師の姿が被写体としてよく登場します。日本海側は夕日のきれいな名所が多く、東郷湖もそのひとつです。この湖の風物詩ともなっている四ツ手網漁がポイントになることで、詩情の豊かさが表現できます。さらに一般的に漁り火を撮るとなりますと、海ではかなり遠方になるケースが多くありますが、ここでは湖内ですから、距離が短く超望遠を使う必要もありませんので、手軽に撮影できる魅力もあります。また、ウィンドサーフィンの姿も見られ、単調な湖面に彩りを添えてくれます。東郷湖は温泉地でもあり、湖底から自然湧出した湯の湯気が湖面を漂い、温泉郷の独特の景観になっているのも、撮影ポイントのひとつでしょう。
ところで、水郷祭は7月19日が前夜祭で、地元の人達が中心になって大綱引きなどが行われ、20日に珍しい二本ざしの侍浪人が踊る浪人踊り、みこし、とうろう流しなどがあり、夜間、8時40分からメインの花火が湖上に打ち上げられます。梅雨明けの湖面に写る花火が、夏を告げてくれます。
このほか、東郷湖の近隣には、中国の皇帝が親しんだ皇家園林方式の中国庭園・燕趙園があります。日本庭園に飽きている人にはおもしろい存在でしょう。JR松崎駅から徒歩10分程度の位置に高さ32m の二段の不動滝、44m の今滝があり、7月7日、7月15日にそれぞれ滝開きが行われますが、花火大会の前にブラリと訪れて、水量の多い今の時期の豪快な滝を撮影してはどうでしょうか。
花火の撮影ポイントとしては、まず露出不足は情けない感じがありますから、失敗しないためにフィルムはネガなら高感度なISO 400 、リバーサルでは粒状性を重視して低感度 を使いたいところですが、やはりISO 100 が無難でしょう。必需品は三脚とレリーズ、懐 中電灯。またバルブ撮影を多用しますから予備の電池も必需といえます。レンズは28~200mm のズームがあればほぼカバーできますが、本格的な撮影ではマニュアル用のカメラ2 台とそれにともなうレンズとなります。変化を求めるならば、クロスフィルターなどもおもしろいでしょう。絞りはF8を基本にしていればまず間違いありません。シャッタースピードで露光量を調整すると無難です。バルブで2~8秒、短いと光の軌跡が短く見ごたえに乏しくなる傾向があります。
[交通アクセス]
東郷湖までJR山陰本線松崎駅より徒歩1分
[問合せ]
東郷町役場 0858-32-1111
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