写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1999.07.10
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
百人一首に「由良の門を渡る舟人と舵をたえ行くへも知らぬ恋の道かな」とありますが、この由良の門は、由良川が宮津市と舞鶴市の中間で日本海に流れ出る近辺だそうです。その由良川の上流に京都府綾部市があります。京都から山陰本線に乗って山間が切れ、福知山盆地に入ってすぐが綾部です。
ここは天空と過去へのロマンがあります。綾部の「星空はきれい」と環境庁のお墨付きがあり、天文に興味のある人は、国内公開天文台として最大級の95cm反射望遠鏡のある天文館パオへよく訪れます。過去へのロマンは由良川流域の王の墓「私市(きさいち)円山古墳」があります。いずれも由良川の流れが演出してくれたロマンといえるかも知れません。
この静かな町も7月の中旬を過ぎますと天神祭(綾部天満宮、諏訪神社)、25日に由良川下り、そして28日のあやべ水無月まつりと続き、暑い夏を迎えます。
見ものは由良川下りです。思い思いのさまざまな舟やいかだを作り、ワイワイいいながら下りますが、その間をぬって応援団が黄色の声をはりあげます。賑やかで、楽しさ満点のイベントです。スタートは午前9時、山家(やまが)橋の上流付近からで、新綾部大橋付近まで約 7.5Kmを下ります。今年は30数隻が参加します。撮影はスタート地点から車で10分前後の和木橋付近が絶好のポイントですが、この付近はやはり見物客が多くいます。水流の状況にもよりますが、スタートから約40分程度でこの付近にさしかかります。
この舟下りの写真で役場の人がフォトコンテスト(近畿圏のフォトコンらしい)で上位入賞を獲得した話もあって、今年はカメラマンが多いのではの噂も出ています。夏の風物詩の写真として残しておきたいところです。
そして第2の見所、撮り所は28日のあやべ水無月まつりのおみこしでしょう。地元ではギャルミコシと呼ばれている女性だけのおみこしです。揃いのハッピで乙女がかつぐみこしは、男性のそれとはまた違った迫力があるようです。もちろん、男性のみこしも出ます。
第3はあやべ水無月まつりの有終の美を飾る、由良川河畔での花火大会です。近辺では毎年、夏を告げる花火として最初の大会です。それだけに平日であっても見物客も多いことから、撮影するのであれば、早めに場所の確保が必要です。花火のスタートは午後8時です。
ところで綾部市には私市円山古墳、足利尊氏生誕の地・安国寺、庭園で有名な照福寺、国宝の光明寺二王門(右の写真)などの史跡も多く残された街でもあります。
思い思いの手製の舟やいかだですから、おもしろさを撮る、夏の風物詩的に扱う、川を主役にして扱う、景色の中に舟を点景にする、舟下りの参加者を大写しで……など、どこに着眼するかがポイントでしょう。狙いを定めてはいかがでしょう。正面、サイド、俯瞰、仰角などにも工夫を凝らしたいところです。
[交通アクセス]
京都駅から山陰本線(特急)で約1時間。
天文館パオ交通 綾部駅からタクシー
[問合せ]
綾部市役所 0773-42-3280
天文館パオ 0773-42-8080
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