写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1999.08.21
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
最近は観光による「市」が多くなりましたが、この市の語源については諸説があるものの、神事や祭礼に関連したものが有力です。現実的にも大分市の賀来(かく)神社の祭礼が「賀来の市」と、呼ばれています。
この賀来神社は1000年以上の歴史がありますが、市(祭礼)については当初からあったのかは不明です。しかし、古文書によりますと、1200年の半ばに「8月朔日、田面の神事あり」と記されていますから 約800年前、鎌倉時代にはすでに祭礼が行われていたと考えられています。また、6年に一度の卯酉(うさぎとにわとり)の年に行われる大名行列が有名ですが、今年は卯年にあたりますから、その大名行列が見られます。
なぜ、6年に一度なのかについてのその由来は次のように記されています。
「賀来の市のおくだり、おのぼりの神幸を盛大にするため、6年目、即ち卯年と酉年に大名行列が行われる。これは、平安朝以降、国司が阿南郷から八幡宮に用度を献納した時の形式に伝わったもの」
また、地元の古老に尋ねますと「昔、6年に一度、飢饉に見舞われたことから、賑やかにして神様を呼んで、飢饉が起きないように頼んだため」と語っておられ、今ひとつ、ハッキリしませんが、いずれにしても今年の市には、大名行列が登場して、例年にない、賑やかな祭礼になることは、間違いがないようです。
賀来の市は、9月1~11日まであって、この間に大名行列、奉納踊り、奉納神楽、小学生による奉納相撲、神事、花火大会などがあります。これらの行事は一部を除き、ほとんどが夜間に集中しています。大名行列の開始時間も1日午後6時、5日午後6時30分、11日午後8時となっています。
ところで、この大名行列の特徴は、10才前後の子供が大名になります。小道具(立傘、草履、槍、鋏箱など)を子供が振り、大道具(大唐人傘、天目槍、大鳥毛槍など)は大人が振って歩きます。傘持ちは「コラッサ」の掛け声で、上に投げては下で受け取ったり、頭上にかかげたり、首の回りを回転させたりが見ものです。この掛け声も種々に異なりますが、一糸乱れずに練り進みます。
祭りに出掛けたおりに時間があれば、高崎山の猿園がおもしろい撮影対象になるでしょう。エサの時間に山を駆け降りてくる猿軍団は「ホーッ」と、驚かれることでしょう。また、市内では戦災をまのがれた、赤レンガの建物を撮るのも一考でしょう。
行事は夜間撮影が中心になりますので、高感度フィルムの用意が必要でしょう。またストロボと高感度フィルムを有効に使っての撮影にチャレンジしてみてはいかがでしょう。
[交通アクセス]
JR大分駅→久大線 約10分→賀来駅
JR大分駅よりタクシーで 1,500円前後
[問合せ]
大分市役所商工部観光課 097-534-6111
賀来の市保存会 築城様方 097-549-2031
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