写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
※掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、ページ公開日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
1999.09.04
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
大阪府の南の方面は「泉南」と呼ばれ、海に面した地域が多くありますが、関西国際空港、通称「カンクウ」もこの泉南の海の上にあります。ここ岸和田市も海に面しているものの、埋め立てされた部分がほとんどで、住民にとっては近くて遠い存在の海です。この岸和田は繊維、金属、木材、機械工業が発達し、泉南の中心的な存在で、工業都市として位置づけされています。しかし、工業地帯からほんのわずかに外れると城下町の面影を残した町でもあり、ちょっと山手に入りますと、溜め池がいたるところにあって、水と住宅地が同居し、農業も盛んに行われています。さらに山に向かって阪和自動車道、ゴルフ場を過ぎると、秋が深まった頃には隠れた紅葉の名所となります。ひと言で岸和田といってもいろいろな顔を見せてくれる町です。
この岸和田の名物といえば[だんじり]が筆頭に挙げられるでしょう。[だんじり]といっても東日本の方にとっては馴染みの薄い言葉でしょうが、山車(だし)のことです。西日本ではこの山車のことを、やま、鉾(ほこ)、そしてだんじりとも称しています。地方によっては、やまぼこ、ほこやま、とも呼ばれていますが、[だんじり]となると、岸和田の山車に代表される名称といっても過言ではありません。
群衆が山車と一体になって暴れまくる、だんじり祭りは9月14~15日に催されます。毎年、家の軒を壊されたり、重傷者が続出する「暴れ祭り」としても名を馳せています。年々、その暴れ方も抑制されてきているように感じますが、それでも笛、太鼓が騒がしく鳴る中、「ソーリャ」のかけ声が掛かりだんじりが走り出しますと、泉州の人達の血を騒がせるのでしょうか、「ワァー」「ウォー」が地響きのようにわき上がり、何者にも止められない強烈な興奮の渦が巻き起こります。
初めて見る人にとっては「この興奮はどこから来るのだろうか」と、驚きとともに不思議さを感じることでしょう。この興奮を「住民の連帯意識の現れ」と、分析する人もおられますが、「連帯」といった意識や考えなど理屈抜きの、300 年も続いている祭りなので す。
ここでの撮影は、まず第一に怪我をしないように心掛けることです。だんじりに近づき過ぎたカメラマンがはじき飛ばされている光景を目にしたことがあります。適当な距離を保つことが必要です。ワイドレンズで迫力ある写真を撮りたいのは、やまやまでしょうが、安全地帯を確保して撮影することをお勧めします。
それと、だんじりが過ぎ去ったからといって、すぐに飛び出さないこと、後から追いかけてくる人に巻き込まれるケースが多々あります。
撮影ポイントは、だんじりが直角に回る場所ですが、群集が集中しますので地面からの撮影はほとんど不可能です。人が少なく絵になる場所として、城近辺にある、江戸時代末期の旧家をバックにしてはいかがでしょう。
撮影時に警備員、警察官の注意があったら指示に従うようにしてください。
予定などについては
http://www.city.kishiwada.osaka.jp/DANJIRI/new.html
[交通アクセス]
南海本線 岸和田まで難波駅から約30分、和歌山市駅から約35分、
関西空港駅から約19分
JR阪和線 東岸和田まで 天王寺駅から約25分、和歌山駅から約30分
[問合せ]
岸和田市役所商工観光課 0724-23-2121
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。