写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1999.09.11
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
能登半島といいますと、雪景色、朝市、そして女性のひとり旅などをイメージする人が多いのではないでしょうか。何となく「静けさ」「情緒」「わび、さび」を求めたくなります。荒々しく、怖い顔をして叩く御陣乗太鼓すらも、能登では「情緒」として写るから不思議です。9月20日、能登半島のちょうど中央部当る中島町の[お熊甲祭り=おくまかぶとまつり]は、「イヤサカサー」の掛け声も勇ましく見る者を圧倒させる迫力満点のお祭りも、能登ならではのムードがあります。
この能登半島には西国33観音や、四国88ケ所と同じように古くから能登国33観音札所があって、能登の人達にとっては、神の存在が身近にあったと伝えられてます。また、以前はこの中島町の近隣は熊来(くまき)と呼ばれていましたが、万葉集にもこの名が出ていますので、昔から重要な地域であったのでしょう。町の東側は七尾湾に面し、ほかの三方は山に囲まれた、長閑な雰囲気が漂う所です。ちょっと小高い山(別所岳)に登りますと、七尾湾に浮かぶ島々が眺められ、心が安らぐ風光明媚な景色に出会えます。能登では和倉温泉、輪島が代表されますが、ここ中島町ももっと知られてほしい町です。
ところで、お熊甲祭りは地元では9月20日に催されることで“はつか祭り”とも称されていますが、国指定の重要無形民俗文化財で、その歴史は1000年以上は続いているのではないかと、判然としないほどの古さです。また「クマカブト」も「熊甲」「久麻加夫都」と記されたりしていますが、メインの神社が久麻加夫都阿良加志比古神社(くまかぶとあらかしひこじんじゃ)ですから、正式には「久麻加夫都」かも知れません。
神事は3日間にわたるようですが、本祭りが20日になり、中島地区の大きな4つの神社が一斉に同じ祭りを行います。それぞれの神社へ末社から、高さ20~23メートルもの真紅の枠旗(わくばた)を持って「イヤサカサー」の掛け声とともに参集して来ます。久麻加夫都阿良加志比古神社の末社が19社あって、もつとも多くが参集します。10時頃から神社へ枠旗をかついだり、鉦、太鼓、神輿などが参集したあと、加茂原で昼過ぎから4時頃まで練って歩きます。撮影ポイントはいくつかありますが、やはり加茂原に参集した時がメインになるでしょう。
このほか、中島町には明治の館(室木家)、国の重要文化財の北陸地方最古(左写真)といわれる神社建築の藤津比古神社、合掌茅葺き屋根の座主家なども見所でしょう。
[交通アクセス]
JR金沢駅→JR七尾線→のと鉄道→能登中島駅
[問合せ]
中島町役場 0767-66-1111
http://www.nsknet.or.jp/nakajima/
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