【エキゾチックな港町はいかがですか】
横浜市・中華街で国慶節の祭も

港には「メリケン波止場」と呼ばれる所がありましたが、メリケンの言葉そのものを、最近ではほとんど使用されなくなっています。漢字で書きますと「米利堅」になり、アメリカのことを指しています。しかし、一般的に「メリケン波止場」といった場合、外国船の着く波止場で、港に住む高齢者にとっては一種独特の郷愁が残っているようです。現在ではこのメリケンは国際港と呼ばれています。ここ横浜港は、メリケン波止場の日本を代表する港でしたが、そうした名残り、雰囲気はほとんど感じられなくなっています。「みなとみらい21」計画も進み、大きな建物が次々と出現して以前の面影はほとんど見られなくなっています。昔の港のイメージが残っているのは「新港ふ頭」で赤レンガ倉庫がまだありますが、近い将来、消え去る運命にあるようです。1859年に開港した横浜港も時代の並に乗って、大きく変貌しています。
昔とあまり変わっていないのは中華街でしょう。もっとも、変わっても中国色が豊かで、赤、青などの原色が優先されてどこが変わったのか、さほど気がつかないのかもしれません。それはともかく、このチャイナタウンの周辺には外人墓地、港の見える丘公園、岸壁のある山下公園、マリンタワーなどがあって、この近隣を一周すると「横浜」を味わえ、知ったつもりになれます。

秋たけなわの10月1日に中国のお祭り、国慶節（こっけいせつ) があります。中華人民共和国の建国をお祝いするお祭りです。当日、街の各通りで爆竹が鳴らされ、初めて通った人にとっては恐怖を感じるかもしれません。見慣れない龍舞、獅子舞が練り歩きます。獅子が一軒一軒、店をまわるパレードは午後4時頃から、8時ぐらいまで行われます。長い歴史を持つ中国獅子舞だけに、日本の祭とはひと味もふた味も異なります。
中華街の全域で行われていますので、撮影チャンスはふんだんにありますが、やはり、人混みに押されてカメラを落としたりしないように注意は必要です。

準備したい高感度フィルム

撮影は龍舞、獅子舞が中心になり、街中に建っている5つの門をバックにしたり、あしらったりすると、よりチャイナタウンのイメージを盛り上げることでしょう。また、周囲の喜び、驚き、爆竹の喧騒も日本の祭の顔とは違った雰囲気がありますので、こうした表情も表現したいところです。夕方からの撮影になりますので、高感度フィルムが断然有利です。昼間にランドマークタワーなどを撮影するのであれば、超広角レンズがおもしろそうです。
ところで、横浜港を堪能したいのであれば、観光遊覧船がおすすめです。簡易に楽しめるシーバスから、本格的な料理が楽しめるランチクルーズ、夕方を豪華に船上でをお望みの方にはサンセットクルーズ、ディナークルーズと、さまざまなコースがあります。乗船場は山下公園桟橋、みなとみらいぷかり桟橋が中心になります。
［交通アクセス］
京浜東北線・根岸線 関内駅or石川町駅から中華街まで徒歩10～15分
［問合せ］
国慶節 横濱華僑総会 045-662-1252
食事中心のクルーズ 045-662-6125
観光全般　　　　　　　　045-221-2111