写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
※掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、ページ公開日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
1999.10.09
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
10月のことを神無月いいます。神様のいない月、おかしな命名ですが、出雲国に神様が集まってしまい、各地の神様が居なくなったことからきています。ここで氏子の婚礼について、相談したことから今では出雲大社は「縁結びの神様」なっているとのこと。また、このように宗派を越えて、昔から神様同士が仲良くしていることで、大和の国は「宗教戦争が起こらないのだ」と聞いたこともあります。ところが、神様が神様に難癖を付けるお祭りが八雲の村にあります。引き出物の餅が去年よりも小さいとか、色が悪い、形がおかしいとか、難癖を付けても結局は了解するお祭りですから、やはり日本の神様はケンカをしないようになっているようです。10月15日に行われる島根県八束郡八雲村にある熊野大社の鑽火(きりび)祭です。
JR伯備線に特急やくもが走っていますが、これは「八雲」のことで、出雲を指しています。ちなみに「八雲の道」とは「和歌の道」のこと。ここ出雲に関連しては難しい人物の名前がたくさん出てきます。この熊野神社の祭にしても、祭神は素戔嗚尊(すさのおのみこと)で、この神様は日本を作った伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の御子だそうで、別名を熊野大神櫛御気野命(くまののおおかみくしみけのみこと)と記されています。出雲の農作物の生産を見守る神様のようです。
鑽火祭のベースは大国主命(おおくにぬしのみこと)から天穂日命(あめのほひこのみこと)に、火を起こす術が伝えられたという神話に基づき、出雲大社の宮司が熊野大社に、参向して、火打ち杵と火打ち臼を借用する儀礼です。出雲大社の宮司が、熊野神社にお供えする1メートルもある長方形のお餅を2枚、持参しますが、この餅に対して、熊野神社の神職が難癖をつけるというものです。
儀式の後は、出雲大社の宮司が「百番の舞」を舞いますが、熊野大神のお恵みによって豊作であった喜びを表わす儀式だそうです。
ところで、八雲村は出雲文化発祥の地ともいわれ、早くから開けた村のようです。山林に恵まれた静かな村です。村内に星上山と呼ばれる山がありますが、ここからの景色は山陰八景のひとつ数えられたほど抜群です。晴れた日には隠岐の島まで見えます。頂上までは車でも行けますので、気軽に立ち寄ってはいかがでしょう。
[交通アクセス]
JR松江駅→バス八雲行き→バスセンター→熊野行き村営バス→熊野神社
[問合せ]
八雲村役場 (0852)54-1111
写真は八雲村役場からお借りしました。
八雲村 http://www.web-sanin.co.jp/local/yakumo/yakumo.htm
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。