写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1999.11.06
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
秋も深まり、関東以西の低い山や平地でもそろそろ紅葉が始まってきました。紅葉を背景にして「日本特有の祭りを撮影できれば……」と考えている人にはうってつけの祭りが各地であることでしょう。そんな中で、木曽山脈・赤石山脈の南端に位置し、天竜奥三河国定公園、段戸高原県立自然公園の素朴で雄大な自然に抱かれた山間の町、愛知県設楽町、交通の便が悪い場所ですが、それだけに素朴な家並みと自然が残っています。毎年11月の第2土曜日(今年は11月13日)に催される、参候(さんぞろ)祭は、もともとは田楽祭であったそうで、どちらかといいますと、静かな祭りの部類に入ります。
「さんぞろ」名前だけでは想像のつきにくい祭りの名称ですが、祭りのメインである不動明王と津島神社の禰宜(ねぎ)との問答の初めに「さんそうろう(参候)某は○○にて候」と名乗りを上げることからきています。観音様が年に一度、津島様に会いに行かれる行事といわれ、氏子の五穀豊穣と福徳長久をもたらすそうです。
祭りは午後2時ごろ、神事から始まります。観音堂から津島神社までの渡御の儀式としてみこしや千子(稚児)行列が出ます。道中の途中と拝殿の前で千子舞が奉納されます。行列が津島神社に到着すると、本格的な祭典となります。
松明に囲まれた中で、七福神が登場してきます。剣と縄を持った不動明王が登場して、禰宜との問答が始まります。「さんそうろう、某は滝に住む大聖不動明王とはわがことである。神楽があると聞き、氏子に福を授けんと思い参って候」と、登場理由を述べ、おもしろおかしく、見物人を笑わせてくれます。七福神の恵比寿様が、例の釣り竿を持って舞いだすと、毘沙門天、大黒天ら順次、現れて五穀豊穣、福徳長久を与えてくれるというものです。
子供の「稚児行列」や「参候」は午後2時から6時頃までで、メインの七福神の舞などは7時頃になります。
子供が参加する祭は絵になりますので、子供の撮影は夕刻までがチャンスといえそうです。夜間は大人が主体となりますが、意外とおもしろい場面に会えるお祭です。
ところで、近隣は愛知県下最大の原生林があって、木々の種類、野鳥も多くいますので、午前中、紅葉を撮影してもおもしろいでしょう。また、東海自然歩道が通っており、切り立った岩肌がある岩古谷山、森林軌道敷跡もあって、変化に富み人気コースともなっています。
[交通アクセス]
設楽の町には鉄道が通っていないのと、バスも便数が少ないことから、自家用車がおすすめです。
名古屋からはグリーンロードと国道 420号
[問合せ]
設楽町役場 05366-2-0511
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