写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2000.01.08
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
冬に日本海側を訪れた時、いつも「しまった」と思うのが傘です。特に東京、大阪が快晴の日ほど天候が悪いのです。雪ならば、叩いて払い落とすこともできるのですが、福井県嶺南地方は、みぞれが多く泣かされます。冬の北陸には「弁当忘れても、傘忘れるナ」の諺があります。この地方の中核都市、敦賀市に国の重要無形民俗文化財でもある" 夷子大黒綱引き" があって、毎年1月15日に開催されています。
400年の歴史を持つ綱引きの綱は50mにもなりますが、毎年、近隣の住民によって作られています。中心に麻縄を入れて、直径20cmの綱に仕上げるそうです。15日の当日は正午から神事があって、2時前頃から大黒様と恵比寿様が昔の衣装に扮した2人が町を練り歩きます。町内の人に先導されて、まだ綱引きもしていないのに「えびす勝った、大黒勝った、エンヤ、エンヤ」の声がかかります。この時がひとつのシャッターチャンスになります。
町内を巡った後、クライマックスの綱引きです。2時30分前後(状況によって速まったり、遅くなったりします)に太鼓の合図で、軒に釣らされた縄が下ろされます。綱は誰が引いても構いません。飛び入り大歓迎、というより飛び入りの人が居なければ始まらないともいえます。大黒様側と恵比寿様側の左右に別れますが、人数を揃えるようなことはしません。好きな方に行ってよいのです。片方に人数が多くても、エイヤの掛け声ととも引き合います。このために勝負は1分かかるかどうかの「アッ」という間に終わります。勝負が長引くようなことはありませんので、撮影するのも、一瞬の勝負です。
大黒様側が勝つと、稲や野菜が豊作になります。片や恵比寿様側が勝利すると、大漁が約束される神事です。
この敦賀市での撮影対象としては、地元では「けいさん」と、呼ばれている気比神宮があります。木造としては奈良の春日大社、広島の厳島神社の鳥居とともに、日本三大鳥居のひとつ、大鳥居があります。朱塗りの立派な鳥居です。周囲が樹木に囲まれていますので、結構、絵になります。
[交通アクセス]
JR敦賀駅 北陸本線特急で米原から約35分 京都より約1時間 大阪より約1時間20分
敦賀市相生町西町通りへはJR敦賀駅より徒歩20分
またはJR敦賀駅から松葉町または立石行きバス「神楽2丁目」下車徒歩2分
[問合せ]
敦賀市教育委員会文化課 0770-22-8152
敦賀観光案内所 0770-21-8686
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