写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2000.05.06
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
日本のほぼ中央にあって、ヘソと呼ばれる長野県。ここは北アルプス、南アルプスに挟まれ日本有数の山々があって、また長さでは日本一の千曲川(信濃川)が流れるなど、自然が豊かで、どちらを向いても風光明媚な県です。
月の名所は全国に各所にありますが、更埴市姨捨(こうしょく市おばすて)に田毎の月と呼ばれる「名月の里」があります。多くの文人墨客が訪れ、月をさまざまに詠み、俳諧の聖地ともいわれています。田毎とは「一つ一つの田」の意味で、「田毎の月」は正確には、長野県更級(さらしな)の冠着山(かんむりぎやま=伝説では姨捨山)の麓にある小さく区切られた水田の水面に映る仲秋の名月をいうそうです。つまり、千枚田(棚田)に映る仲秋の名月のことです。
この説明でいくと、仲秋(陰暦8月8日の別称)の頃には、現代の稲作の進行状況からすると、田んぼには水がないはずで、ちょっと納得がいかないのですが、それはともかくとして、この千枚田に5月中旬も過ぎると田に水が張られて、田んぼに月が映り、「田毎の月」を創ってくれます。苗が成長しますと、田に月が映らなくなりますので、6月中旬頃までが、撮影時期といえます。
ところで、千枚田には山添型、臨海型、山間型、谷底型があるそうで、ここ姨捨は山添型になるとのことです。
また、芭蕉も尋ねたという、観月の寺として親しまれている姨捨の長楽寺は、棚田を一望にのぞむ地にあって景色のよいことでも有名で、ここもシャッターを切ってみたい所です。さらに、句碑や歌碑が点在していますが、仲秋の名月の日「信州姨捨観月祭全国俳句大会」が開かれます。ちょっと先の話になりますが、俳句に興味のある方はどうぞ。
更埴市の見所、撮影場所として、白壁と黒塀の蔵が並ぶ町並みがあります。白黒のコントラストを美しく撮ってみたいと、写欲が湧くことでしょう。加えて、善光寺平を一望するJR篠ノ井線姨捨駅周辺は日本三大車窓のひとつといわれるほど、眺望の良い場所です。
[交通アクセス]
千枚田へは、JR篠ノ井線姨捨駅から徒歩10分程度です。
[問合せ]
更埴市役所観光課 026-273-1111
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