写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2000.06.03
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
5月末から6月中旬にかけて、全国各地でホタルが観察されるようになります。日本では33種類ほどいるようですが、成虫で強い光を発するのはゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルなどで、発光しないホタルもいるそうです。また、幼虫の時に発光していても成虫では発光しないホタルもいるとのことですから、ホタルも様々なようです。発光するのはプロポーズが主な要因とみられていますが、発光しないホタルはほかの方法でプロポーズするのでしょうか。詳細は判りません。ちなみにオスが飛びながら光を発し、メスは草などにとまりながら発光しているそうです。地域によって多少異なるようですが、発光して飛び回るメインの時間帯は午後8時ぐらいからで、午前2時頃になると少くなります。 最近は環境問題の意識が高まったことで、清い水に住む、このホタルを守る運動が盛んに行われるようになってきました。とはいえ、開発によって「今年からホタル祭を中止せざる得なかった」地域もあります。いずれにしてもホタルが乱舞する場所は、山紫水明の地であることは間違いないようです。
ホタル祭や観察会、鑑賞会は各地で行われていますが、大分県三重町の名水白山川ホタル祭りを紹介しましょう。
期日は6月10日(土)で、ホタル観賞時間は午後8時からですが、5時頃から、神楽や本城太鼓、扇子踊りがあるほか、小規模ながら出店もありますので、撮影対象が豊富です。場所は、稲積水中鍾乳洞広場です。
また、昼間の撮影場所としては、稲積水中鍾乳洞(その名の通り水中にある珍しい鍾乳洞)、渓流にかかる虹に似ている虹澗橋(こうかんきょう=県内有数の石造りアーチ橋)、新緑に栄える白山川(全国名水百選の清流。落差7mのV字谷を連続して落ちる鮎返しの滝や落差30mの鹿落しの滝が絶景)などがあります。
[交通アクセス]
JR豊肥線三重町駅下車 稲積水中鍾乳洞広場は三重町駅よりバスで30分
[問合せ]
三重町観光協会 0974-22-2616
三重町役場企画商工観光課 0974-22-1001
ホタルのオスは飛びながら約1秒に1回ぐらいの割で、光を放ちますから、見た目には乱舞していて、きれいに感じますが、瞬間的な写真では、高感度のカラーフィルムで撮影しても、暗い中に光が「あるかなし」のつまらない写真になりがちです。やはり、長時間露光(30秒から3分)をして、光が流れているように撮りたいところです。イメージ通りに撮れることは「稀れ」と考えた方が無難です。
*撮影道具=バルブ撮影(シャッターボタンを押している間だけシャッターを開けて露出する方法。シャッターダイアルはB)が可能なカメラ 三脚 レリーズ フィルムはISO 400~800 のネガカラーフィルム カメラにかける黒い布(レンズキャップでも可) ペンライト 予備の電池(エレクトロカメラはバルブ撮影すると電池の消耗が激しい)
風が弱い時に撮影すること。特に草にとまっている状態を撮るには無風であること。
1)ホタルが乱舞している情景を撮る
カメラを三脚にセット、バルブ状態にしての撮影になります。
露出f2.8~5.6 30秒~3分
設定をいろいろと変えて撮影してください。
2)草にとまっているホタルを撮る
近接撮影が可能なレンズをセット。カメラを三脚に付けて、バルブ状態にしての撮影になります。
露出f2.8~5.6 20~30秒
ホタルを見つけたら、マニュアルでピントを合わせます(暗いためにオートフォーカスが作動しない場合もある)。ピントを合わせたらカメラのレンズ部を黒い布で覆います。バルブにして(シャッターを開けた状態)ホタルが光っている状態の時に布をとり、光が消えた時に布を掛けます。ホタルが動きますので自然な状態でのアップの撮影はかなり難しいと考えてください。
暗い所での撮影ですから、ペンライトが必要ですが、素早く操作して、周囲に迷惑が掛からないようにしましょう。車は少し離れた場所に置いて歩きましょう。数少ないホタルの自然発生・繁殖の地ですから、むやみに捕獲しないようにお願いします。
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