写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2000.09.23
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
厳しかった残暑も秋分の日を迎えて衰えみせ、秋の気配を感じさせる今日この頃です。祭も「秋祭り」に名称を変えてきます。
福岡県の海岸では「みあれ祭」が終わると「本格的な秋を迎える」といわれていますが、その祭は10月1日をメインにして、波高い玄界灘で豪快に催される海の祭です。
福岡市と北九州市の中間に位置する宗像郡には、宗像神社がありますが、これは玄海町の大社・辺津宮、大島の中津宮、大島の北西にある沖ノ島の沖津宮、この三宮を総称して「宗像神社」と言うようです。古事記に「かれこの大国主神、胸形の奥つ宮に坐す神=さてこの大国主神が宗像の沖つ宮に鎮まる神(次田真幸氏訳)」とあって、古くから宗像神社は海上交通の神様として敬われ、大社は全国に分布する約 6,000社の宗像神社総本社となります。
この三宮はほぼ一線上に結ばれていますが、みあれ祭は、中津宮の大島港に宗像七浦から集まった約 500隻の漁船が、辺津宮のある玄海町神湊(こうのみなと)まで、大船団を組んで玄界灘を渡御する海上御神幸祭です。
当日は8時30分頃に、大島の中津宮から、神輿に担がれてご神行が始まります。約30分ほど掛けて階段を下った神輿から、御座船へ宗像大社の二女神が引き継がれ、9時30分、海上に一列に並んだ船団が豊漁と海上交通の安全を祈願してスタートします。 700年の歴史と伝統を誇る行事です。船団は小1時間ほど掛けて、玄海町神湊漁港に到着しますが、数百隻の船団が太鼓を鳴り響かせ玄界灘を進む姿は勇壮そのものです。
「船団の撮影を伴走して船上から……」狙いたいところですが、今年は10月1日が日曜日と重なっていることもあって、玄海町から2隻、大島からの1隻ある伴走観光船は、いずれも満席状態で、今から予約しても「乗船できない」そうです。
結局、陸地からの撮影になりますが、大島からでは船団を追う形になって、後ろ姿が多くなりそうです。船団の前方からの撮影地は船団が到着する玄海町の神湊漁港近辺になります。最適地としては、神湊漁港から玄界灘に向かって左側に小さな半島があって、高台になっていますから、ここの海岸線から勇壮な姿が狙えます。
また、玄海町の宗像大社では10月1日から3日間、秋季大祭(放生会)も行われ、かがり火に照らし出される幽玄の世界「神郡宗像薪能」が催されたり、露店も並ぶなど、秋祭りの雰囲気が充分楽しめます。
なお、大島村は自然と歴史が共存する村といわれ、見どころとしては御嶽山展望台があります。標高224mの御嶽山山頂にありますので、大島漁港や沖ノ島、壱岐といった玄界灘の島々など文字通り360 度の大パノラマが味わえます。また、玄海町も自然に恵まれ、さつき松原は、樹齢 400年の黒松林が海岸線5キロメートルにおよびます。この景色はゆっくり、のんびりと、秋の海を堪能したくなります。
[交通アクセス]
JR鹿児島本線東郷駅下車→バス→玄海町神湊
玄海町神湊波止場→フェリー25分→大島港
[問合せ]
玄海町産業振興課商工観光係 0940-62-2111
玄海町観光協会 0940-62-3811
大島村経済課 0940-72-2211
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