写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2000.09.30
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
琵琶湖をバックに控え、京都市と隣接する大津市には、数々の名所、旧跡があって、その歴史の深さには驚かされます。毎年、体育の日の直前の土・日曜日(今年は10月7~8日)に開催される大津祭も、江戸時代のはじめの慶長年間に、塩売治兵衛という人が祭礼当日に狸面をつけて踊ったのが始まりとされ、その後、寛永15年(1638年)に曳山ができ、元禄(1700年)の頃に現在の曳山が整えられたようです。こうしたことから、曳山は遠く 300年前を忍ぶ絵巻物ともいえるわけです。
7日の宵宮は午後1時から3時まで13の各町内で宵宮曳があって、夕刻には所定の場所に戻り、宵宮となります。曳山からは「コンチキチン」の祭り囃子が響き、見物する人達の心をうきうきさせてくれますが、無数の提灯に浮かび上がった曳山は優雅で、ついカメラを向けたくなります。午後9時まで宵宮は行われます。
宵宮で曳山を近くで全体を撮る場合は、広角レンズで縦位置が多くなります。フィルム感度ISO 100 ですと、狙い場所によって異なりますが、シャッタースピードは1/30秒以下がほとんどでしょう。このために三脚は必需品になります。但し、三脚撮影では人並みの動きに注意しないと蹴飛ばされる恐れがありますので、人通りに邪魔にならない場所を選ぶ必要があります。この宵宮を撮るには、真っ暗になる前の暮色が漂う時間を狙いたいものです。
8日の本祭、曳山巡行は、午前9時にJR大津駅から3~4分の、天孫神社前に13基が一堂に集まって、9時30分にスタートします。ここもシャッターチャンスですが、撮影するには8時前にはロケーションを終えておく必要がありそうです。
コブラン織りや装飾金具によって飾られた豪華絢爛の曳山には、それぞれにカラクリがあって、その題材は中国の故事や能、狂言などから取り入れられています。このカラクリのお披露目は、巡行中の「所望の場所」で行われますが、すでに決められていますので、案内所(JR大津駅、京阪浜大津駅など)で確認してください。
巡行はJR大津駅と京阪浜大津駅との間の町内を午後5時30分の解散までグルグル回りますので、撮影の機会は数多くありますので、通ることを確認してバックを選ぶ余裕もあります。
大津には、三井寺(みいでら)、延暦寺(えんりゃくじ)、石山寺などの名所は数多くありますが、琵琶湖に浮かぶ浮御堂(うきみどう=写真)から見る秋の月はまた、格別です。10月7~8日頃は半月より若干、丸みを帯びた月が見られます。
なお、11月10日必着で、大津祭写真コンクールが催されています。応募されてはいかがでしょう。
[交通アクセス]
JR東海道本線大津駅から至便です。
[問合せ]
大津市観光協会 077-528-2772
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