写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2000.11.18
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
島根県には古くからの神事が多く残されています。古事記や神話にも出てくる「出雲の国」ですから、当然といえば、当然ですが、延々と今日まで引き継がれている行事も少なくありません。そうした中の神々の存在を身近に感じさせる伝統行事として、12月3日、美保関町の諸手船神事もそのひとつです。国譲り神話にちなんだ、古式を今に伝えるこの祭は、美保神社の神事で、海水をかけあって気勢を上げます。
この祭の神様は、ニワトリがお嫌いなエビス様です。なぜニワトリが嫌いかといいますと、海に夜釣りに出かけたおりに、ニワトリが間違えて夜明け前に鳴き、朝になったとエビス様が慌てて帰る途中、鮫に噛まれたからだそうです。それは、ともかくとして、漁業、開運、商売の守り神であることには間違いありません。
美保神社は海の神様にふさわしく港のそばにあって、鳥居から海はすぐ近くです。その海で、約40年ごとにつくりかえられる諸手船を使用して神事が行われます。
午後1時、海で身を清めた約30人の氏子が拝殿に集合し、巫女(みこ)が神楽を舞い、神官が船に乗り込む18人を指名します。その後、2時30分頃、9人ずつの乗り手が鳥帽子(えぼし)などを身にまとい、2隻の船に分乗、「ヤーヤー」と威勢のいい声を上げながら二手に分かれ、海上へこぎ出します。
2隻は、対岸の社の下までこぎ、船中から拝んだ後、岸まで競争し、船が岸に近づいたところで櫂を使って互いの船に水を浴びせ、岸でも再び水をかけ合います。(掲載した時間はおおよそで、祭の成り行きで多少、異なります)
この祭の撮影ポイントは、やはり海水の掛け合いになりますが、場所が狭いので脚立があると便利(但し、人に押されないような場所を選んでください)です。狭い場所に関連しますが、200mm 以上の望遠レンズを用意された方が有利といえます。
また、近隣の撮影対象としては、美保造りと呼ばれている美保神社の大社造りを2棟並べてつないだ本殿、美保神社から佛谷寺までの青石畳通り(江戸時代の参拝道=写真)、世界灯台 100選に選ばれ、明治時代に建てられた石造、白亜の美保関灯台などがあります。
[交通アクセス]
JR山陰本線松江駅からバス1時間、終点美保関車庫下車2分
[問合せ]
美保関町観光協会 0852-72-2116
美保関町水産観光振興室 0852-72-2181
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