写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2001.01.13
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
平泉町といえば、金色堂で名を馳せている中尊寺がありますが、その昔は、中尊寺よりもはるかに大きかったといわれる毛越寺(もうつうじ)があります。中尊寺と同様、慈覚大師の開祖で、藤原二代基衡により建立された寺院です。
1月20日、もっとも寒いといわれている大寒の日に、摩多羅神(またらじん)の祭礼(地元では「二十日夜祭(はつかやさい)」と呼んでいます)があります。この祭礼は 800年もの、長い歴史を持っており、古式ゆかしい常行三昧供、延年の舞は国の重要無形民俗文化財に指定されています。
祭りは午後3時に始まり、深夜にまで及びます。寺院では、4時に献膳式、6時に初夜作法、7時に後夜作法と続きます。一方、平泉駅前に集合していた、厄年の人達、約 300人がたいまつを持って、行列(献膳行列=蘇民祭)を組み、8時前後到着し、仏前に大根や白菜などの野菜をささげて、無病息災・ 家内安全を祈願します。中には下帯ひとつの裸の人達もいます。そして9時から延年の舞が奉納されます。
撮影はたいまつを持った行列やさまざまな作法が対象になります。また、お堂の中でも撮影は自由ですが、9時からの延年の舞は、厳禁になりますので、特に注意してください。さらに撮影場所はお堂の中ですから、人員に限りがあります。三脚を持ち込んでも実際には倒されたりしますので、使用が不可能になります。また、ストロボも一応、自由ということですが、周囲の迷惑もありますからできるだけ避けて、撮影したいものです。こうしたことから、高感度フィルムでの撮影をお勧めします。 ところで、この毛越寺の庭には、大泉が池を中心とする浄土庭園と平安時代の伽藍(がらん)遺構がほぼ完全な状態で保存されています。雪化粧した浄土庭園が魅力的で、水墨画調の景色を撮りたい人には打って付けのポイントです。また、水墨画調ということでは、毛越寺より車で15分程度の場所に厳美渓があります。雪の渓谷もまた素晴らしい被写体を提供してくれます。
ちなみに毛越寺は「花のお寺」ともいわれており、梅、つつじ、桜、はす、やまぶき、萩など四季折々の花を楽しむことができます。毎年5月の第4日曜日の、盃を流して下に着くまでに和歌を詠む宴「曲水の宴」が有名です。
[交通アクセス]
JR東北本線「一ノ関」駅から電車で9分、平泉駅下車、駅前通りを約 600mに毛越寺
[問合せ]
毛越寺事務局 0191-46-2331
平泉町観光商工課 0191-46-2111
写真提供=俳聖 松尾芭蕉・みちのくの足跡より
http://www.bashouan.com/psBashou.htm
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