写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2001.02.10
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
冬の日本海は、西高東低の気圧配置になりますと、どんよりとした雲におおわれ、眺めていると気も重くなりがちですが、それを吹き飛ばすイベント、“寒中てんころ舟競争”が2月25日、日本三景のひとつ天橋立(京都府宮津市智恩寺海岸 阿蘇海)であります。
寒風が吹くなか、丹後の漁師さんが主にアサリを獲るのに使用している木造船“てんころ舟”2隻つなぎ、男性は赤フンドシひとつになって、女性はカラフルなコスチュームで約 600メートルを競い合います。舟には1チーム10人が乗って、ヨイショ、ヨイショと、漕ぐ男性チームは勇壮そのものです。また、女性チームの思い思いの衣装は、海に華を添えた感じで心を和ませてくれます。
このてんころ舟競争は毎年、2月の最終日曜日に行われ、今年で18回目を迎えます。春の足音が聞こえる2月末とはいえ、寒さがまだまだ厳しいこの時期に、なぜこうしたイベントが始まったのかと、いいますと、冬の暗い日本海のイメージを吹き飛ばす意味と、春を呼ぶ意味を込めて始めたそうです。今年は男性25チーム、女性5チームで競われますが、その中には日本三景の安芸の宮島、宮城の松島からもチームが出たり、応援に駆けつけて来るそうです。
ところで、このてんころ舟は陸地から沖に向かい、Uターンして競争します。海上を漕ぐ舟を撮影する場所としては、智恩寺の駐車場からが狙い目ですが、望遠レンズは不可欠です。 200mm以上がほしいところです。また動きの激しい舟や人物は、ぶれる可能性が高く、高感度フィルムが有利です。特に、曇り空では高感度フィルムは必需品となります。
今年の丹後地方は、例年になく雪が多く、晴れた日の、雪の天の橋立は見事だったとのこです。天気次第によりますが、今年の場合、そうした景色に恵まれる可能性が高いと、地元の人は語っていました。
レースは11時からスタートしますが、当日は午後2時まで、寒ぶり大根、甘酒、いわしの浜焼きの無料サービス(他に有料コーナーもあり)があったり、やはり2時まで、智恩寺秘仏特別開扉もあります。重文の文殊菩薩坐像、黄金閣16羅漢、多宝塔の大日如来などが無料拝観できます。
また、撮影対象としては、松が約 8,000本つらなる天橋立、「股のぞき」で有名な傘松公園からの景色を見逃すことはできません。さらに、全国的にも珍しい、海に面した家の1階を舟の収納場所にした舟屋の家並み(右の写真)がある、伊根の舟屋までは約30km、車で1時間ほどの位置にありますので、寄ってみたい所です。
[交通アクセス]
北近畿タンゴ鉄道(KTR)宮津線 天橋立駅下車、徒歩数分
[問合せ]
天橋立観光協会 0772-22-0670
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