写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2001.04.21
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
40年近く前に「南国土佐をあとにして」の歌が流行しましたが、その歌詞の中に「室戸の沖でくじら釣ったという便り」があります。まさか釣れはしないでしょうが、高知県の室戸と鯨は縁が深く、資料館があったり、最近ではホエールウォチングが体験できることでも話題を呼んでいます。
その室戸市で、隔年に催される御田(おんだ)祭が5月3日にあります。一般的に御田祭といいますと、田んぼで泥にまみれて行われますが、ここでは、お百姓さんの田植えから収穫までの仕事を、鎌倉時代から室町時代に盛んだった田楽・猿学・古風な能楽で演じる珍しい行事です。芸能的にも極めて貴重なものとして、国より重要無形民俗文化財に指定されています。
主催は御田八幡宮(室戸市吉良川町)で、祈念の意味は、天下泰平、民心の安定と五穀の豊穰ですから、各地で催される御田祭とほぼ同じです。
戦前は社殿前に桟敷(さじき)を設けて、能楽の出番を待つお百姓さんが一杯やって、楽しみもあったそうですが、防空壕を作るのにその桟敷を使用してしまい、それ以来、なくなってしまったとのことです。
ともあれ、古式豊かなこの奉納行事は、各地区で朝から始まり、能楽は御田八幡宮で午後1時ぐらいから演じられます。能楽は神事ですから、撮影は社殿に上がらないようにの制約があります。拝殿およびその付近からの撮影になります。「ストロボはなるべく使用しないでください」と言っておられましたので、禁止と考えて、ISO 400 以上の感度の高いフィルムで撮りたいものです。
また、この御田八幡宮から海にかけての道筋には、土佐独特の伝統的な建物 切妻造りで、外壁や軒裏が土佐漆喰塗りの家々が建ち並び、珍しい風景を撮ることができます。
ところで、ホエールウォッチは、室戸岬の沖で、冬期を除き、ほぼ1年中イルカの群れや鯨の姿を見ることができます。
大型客船のツアーがありますので、いつでも参加できます。鯨には100mぐらいまでしか近づきませんので、双眼鏡は必携です。撮影も 200mm以上の望遠ンズがほしいところです。運がよければ、鯨やイルカの豪快なブリーチング(跳躍)や垂直立ち(スパイホップ)が見ることがてきるでしょう。もっとも、運が悪ければ、影も形も見られません。
鯨をもっと知りたい人は、テーマに沿って土佐の鯨史がある、道の駅キラメッセ・室戸の鯨資料館へどうぞ。
写真提供:キラメッセ・室戸
[交通アクセス]
高知駅から室戸までバス約2時間30分 室戸岬などを巡るのであれば、車が断然有利
[問合せ]
室戸市企画商工観光課 0887-22-5134
キラメッセ・室戸 0887-25-3377
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。