写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2001.07.07
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
長野県の塩田平には日本で一番長い川、信濃川の上中流域に当たる千曲川が流れ、鎌倉時代の文化が色濃く残っているところから、信州の鎌倉とも呼ばれています。その中心地が上田市で、長野新幹線なら東京から僅か1時間20分ほどです。
この上田市が擁している別所温泉で、約500年の歴史を刻んだ雨乞い祭り「岳の幟り(たけののぼり) 」が7月15日に催されます。雨乞い祭りは全国的にも珍しい行事です。
当日は、未明の内に標高1250mの男神(おがみだけ)岳の頂上に登り、日の出とともに、水神に反物を供え、お神酒をあげてお祈りします。昔は午前2時とか3時に登りは始めたようですが、現在は林道が通り、かなり上まで車(乗用車は不可)で行けることから、時間はかなり短縮されています。この頂上までは代表者が行きます。
頂上は祠(ほこら)がある程度で、祭として撮影するには寂しい感じですが、雲海に朝日が当たり、信濃の山々を撮るには絶好の場所とも言われています。
午前6時過ぎに、青竹に色とりどりの布をつけた幟をかついで下山します。といっても頂上から下山する人数は僅かで、途中から合流して、約80人ほどになって、麓に下りてきます。
撮影チャンスは合流後の7時頃、山懐(やまふところ)でカメラを構えて待つことになります。斜光を利しての撮影になりますので、順光、半逆光、逆光を計算に入れて場所を選ぶといいでしょう。
その80人の一団は、8時にお旅所に寄って、別所温泉街まで下ってきます。ここでは色鮮やかな幟りや三頭獅子、子供
も加わっての、ささら踊りで賑わいます。可愛い少女達の踊りも撮影対象として見逃せません。
ちなみに、この岳の幟は干ばつに悩む村人が、男神岳に九頭竜権現をまつって雨ごいしたところ、恵みの雨が降って作物がよみがえり、喜んだ村人が二反の幟を奉納してお礼したのが始まりと言われています。
ところで、上田市には、前山寺(窓や欄干のない簡素な美しさの三重塔)、信濃国分寺(重要文化財の三重塔)、安楽寺(国内唯一の八角三重塔)があるほか、隣接している青木村になりますが、大法寺には、全体の形が上品で美しく、国内でも屈指の名作と言われる三重の塔があります。あまりにも美しいことから、帰り際に何度も振り返って見ずにはいられないとして「見返りの塔」の名前がつけられています。
また、上田の街は往時を忍ばせる、格子戸のある家、白い土塀、杉玉のある造り酒屋などもあって、写欲をそそられます。
写真提供:上田市役所
[交通アクセス]
JR信越本線上田駅→上田交通別所線(25分)→別所温泉駅
[問合せ]
上田市役所 0268-22-4100
別所温泉旅館組合 0268-38-2020
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