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2002.01.12
ここ上板町は徳島市から約20kmにあって、米、果樹、畜産など農業主体の静かな町です。特産物として、菓子業界では、よく知られている「阿波和三盆糖(あわわさんぽうとう)」があります。サトウキビから製糖しますが、独特の手間を方法で、まろやかな甘さから、全国の有名和菓子店で珍重されています。また、藍染めの染料である阿波藍の生産地でもあります。
この上板町の北側にある阿讃山脈の大山は、海抜700m弱ありますが、頂上からの景色は、北には瀬戸内海、南側には四国一の吉野川、東には徳島市の市街、遠くは紀州の山々がかすんでみえるとあって、キャンプ場、野外センターなどの施設もあります。いわば「知る人ぞ知る」景勝地なのです。
その中腹に 525年開基の古刹・大山寺(別名、大山観音様で親しまれています)があります。弘法大師が四国霊場開創の根拠地としたり、源義経が訪れたり、国主・蜂須賀公の祈祷所となるなど、その歴史には輝かしいものがあります。
毎年、1月第三日曜日(今年は1月20日)に、寺草創以来、一千数百年続けられている初会式がありますが、その法会に供える紅白の大鏡餅で、「力餅」と呼ばれる、力競べが催されます。
法会後の境内で、午後1時より、大鏡餅を朱塗りの三方ごと抱えて、どれだけ歩けるかを競います。その大鏡餅は、男子用 169キロ、女子用50キロ、小学生用45キロで、 400年余の伝統行事となっています。
衆人環視の中で「我こそは……」と、渾身の力を振り絞って、ノッシノッシと歩きだすと、見物人にも力が入り、一体となって大声で応援します。女性や子供の参加には、男子大人とは違った声援が飛び交います。
撮影は人物が主体になりますが、渾身の力を出している姿、ユーモラスなお母さん、子供の懸命な顔、熱狂的に応援する顔々と、意外に被写体は豊富にあります。
ところで、大山寺へは車で行けますが、登山口から約1時間、歩いて登られてはいかがでしょう。一歩、登るごとに吉野川が段々と、細っていく景色も格別です。
資料・写真提供 大山寺および上板町役場産業課
[交通アクセス]
JR高徳線板野駅よりバス15分、神宅(かんやけ)バス停下車 徒歩1時間15分
JR徳島本線鴨島駅よりバス30分、神宅バス停下車 徒歩1時間15分
車では徳島自動車道「土成」ICより広域農道経由約30分
[問合せ]
大山寺 088-694-5525
上板町役場産業課 088-694-6806
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