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2002.02.23
各地で春の訪れを告げる行事が催されるようになりましたが、ここ長崎県の島原半島では3月3~10日の8日間、霊丘公園で開催される「島原初市」が春の風物詩となっています。
この市は、江戸時代初期に島原藩主・松倉重政が島原城を7年余りをかけて築城した際に、近郊の商人や農民、漁民などが大手門前で開いたのが始まりといわれていますから、三百数十年の歴史があります。旧正月年明けの最初の市をいつしか「初市」と呼ぶようになり、初市が3月に開かれるようになったのは、明治12年からです。娯楽の少なかった明治、大正、昭和初期までは、猿回し、人形芝居、水芸、サーカスなどの見世物興行も盛んな行われたようです。
こうしたことから、島原の人達にとっては楽しみのひとつとなっています。現在では、大きな興行がなくなったものの、220~230店舗が軒を連ね、例年10万人近くが訪れることからも、半島に春を告げる行事としてなくてはならない存在といえます。
撮影では、植木、衣料品、陶器、食品、鍛冶、簡易飲食店など対象になります。一般的に市は、忙しさ、慌ただしさを感じさせますが、逆に「のどかさ」を伝える撮り方を考えてはいかがでしょう。
一方、島原市は「水の都」と呼ばれているほど、湧き水(島原湧水群/浜の川湧水/白土湖など)があちらこちらにあります。その流水が武家屋敷跡の小道中央に小川をなし、鯉が泳いでいます。この水との関連が深い街の情景は、ほかでは見られない被写体となります。
さらに島原城は、築城の名手と称された松倉氏の建立しただけに、美しい堀、白壁を朝日、夕日が照らす姿は格別です。小高い丘を利用して築かれているところから、遠景の中に立つ城も見逃せない被写体でしょう。その城に、平成3年に起きた雲仙普賢岳の噴火活動による被災からの「復興記念館」もあります。
半島は、昭和9年に日本で初めて、雲仙国立公園(現在は雲仙天草国立公園)として指定されたことからも、海食された景色、普賢岳を始めとした雄大な景色などの景観も素晴らしい。
変わった被写体としては、キリシタン制圧で、戦死した幕府軍の総帥である板倉重昌を追善のために設けられた「ねはん像(長さ8.6m、高さ2.1m)」があります。
写真・資料提供:島原市役所
[交通アクセス]
島原へは
熊本港から超高速フェリー30分
福岡から直行特急バス3時間
[問合せ]
島原市役所商工観光課 0957-63-1111
初市振興会(島原商工会議所) 0957-62-2101
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