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2002.03.30
桜前線の北上が加速し、本格的な春を迎えています。琵琶湖を控えるここ近江路も、やわらかな陽光がそそいでいます。その陽光の中で、日本三大山車祭りのひとつ、長浜曳山まつりが4月9~16日に行われます。
ここ滋賀県長浜市は、昔から交通の要所として栄えてきましたが、特に、豊臣秀吉がこの地を預かり、以降、城下町として、また宿場町、門前町、港町の様相も加え、大いな賑いを見せてきました。こうしたことから、歴史的な魅力を持ち、現在も北近江の中心的な存在です。
昭和54年国の重要無形文化財に指定された、長浜曳山まつりの曳山行事は、秀吉が初めての男子誕生を喜び、町民に砂金を贈り、これを基に曳山を作って、八幡宮の祭礼に曳き回したのが始まりだそうです。賑いを見せた江戸時代の中期に、競って曳山を飾り、これが現存していて、祭に使われています。
曳山は12基ありますが、4基が交替で曳き回されます。今年は「月宮殿(げっきゅうでん)田町組」「諫皷山(かんこざん)御堂前組」「青海山(せいかいざん)北町組」「春日山(かすがざん)本町組」が登場します。動く美術館とも呼ばれている絢爛豪華なこの曳山、記録としても写真に残す価値があります。
この祭のメインは、曳山を曳き回すだけでなく、その曳山の上で大人顔負けの演技で舞う、子供歌舞伎があります。5~12才までの男子が舞います。
4月9日 午後6時[線香番]狂言の時間を計ります。昔、線香の燃えで時間を計測したのでこの名が残っています。
4月9日~12日 午後8時[裸参り]舞う順番のくじを引くためと役者の健康を祈願。「ヨイサ、ヨイサ」の声をかけながら八幡宮に集まった子供らが、井戸の周囲を回りながら水しぶきを受け身を清めますが、勢いあまって井戸に飛び込む姿に、見物人から歓声が湧きます。
4月13日 午前10時八幡宮から御旅所まで神輿渡御。午後1時八幡宮に参集して、くじ取り式。出番の各組町内で子供歌舞伎。
4月14日 [登り山]午前中、各組で狂言。午後1時、八幡宮に曳山を曳行。午後七時から役者が行列を作って、八幡宮から一八屋辻へ夕渡り。
4月15日 午前7時~8時半にかけて夕渡りと同じ行列をつくって八幡宮へ朝渡り。長い太刀を帯びた子供武者、長刀組が行列を組んで9時30分までに八幡宮へ到着。
4月15日午前9時55分に神前で一番組から子供歌舞伎を奉納。八幡宮から巡行、6ヵ所で演じられます。午後9時、神輿還御。9時30分、御旅所から出番の町内へ曳行。
4月16日 市民会館で各組の狂言を市民が観劇。最後に自町で千秋楽の上演。
子供歌舞伎の外題は、御所桜堀川夜討・弁慶上使の段、傾城反魂香・土佐将監閑居の場などです。
撮影のポイントは、どこを撮ってもおもしろいそうですが、地元の人によりますと、祭の前夜祭的な夜分に行われる裸参りも「絵になる」そうです。子供歌舞伎の撮影は、200mm 程度のズームがあると有利です。もっとも賑やかなのは15日になります。
長浜市は昔の北国街道の面影を残し、西に琵琶湖、東に日本百名山の伊吹山があって、風光明媚な所です。また、総欅造りの雄大な山門、見事な庭園を擁し、「長浜ごぼうさん」と親しまれている大通寺では4月18日まで、全国でも珍しい馬酔木(あせび)の盆栽展が開催されています。
このほかの撮影場所としては、ガラス工芸品の展示や工房もある黒壁スクエア、石畳の御坊表参道、明治15年に完成した英国風の駅舎、琵琶湖に浮かぶ竹生島などがあります。
資料・写真提供:長浜市商工観光課
[交通アクセス]
JR東海道新幹線、東海道本線「米原駅」から北陸本線約10分で長浜駅
[問合せ]
長浜市商工観光課 0749-62-4111
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