写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2002.06.22
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
北海道には梅雨がありません。寒くもなく、暑くもない、とても快適な時期です。
その北海道に夏を告げる伝統行事のひとつに、岩内神社例大祭があります。積丹半島のつけねにある、岩内町で、7月7~9日に盛大に催されます。
その昔、この地は松前藩にあって、1789年に岩内神社が設けられたとされていますから、 200年以上の歴史があります。また、例大祭もほぼ同時代から行われていたと考えられています。但し、現代のような神輿の渡御が行われるようになったのははっきりしていません。
例大祭は7日が宵宮で、8日は町内を神輿が練り歩き、9日の昼前後に大漁旗を立てた船での渡御があり、午後7時から9時にかけて神輿が宮入りします。神輿は朝8時30分から夜9時頃まで、両日で延べ約 400人が24kmもの行程を練り歩きますが、撮影のメインは、やはり宮入りの直前になります。
町内を練り歩く神輿は、赤坂奴と呼ばれる、奴に先導されます。この奴の所作がまた、見ものです。華美な衣装を着て、行列の出発時には「エィーッ」の掛け声に合わせて、槍、傘などの道具を差し上げ、一本足で立ち、三歩前進する奴独特の足さばきで歩きます。
岩内赤坂奴の特徴は、一番槍から台傘まで、「ソーレ イッター」の掛け声と共に投げ渡します。相方は「キターリーッ」の声を発しながら受け取ります。さらに、一番槍が投げはじめると、挟み箱を高々と差し上げて、左足一本で十数メートル跳びはねながら走ります。これらの所作は、それぞれに呼吸が合わなければできませんし、体力と技術を要する芸術と、いわれています。
神輿の宮入りは、国道を全面閉鎖して、坂道を両脇に火をかかげた人達がズラリと並んで、その中を 800kgもの大型神輿二基が走り抜けるなんとも豪快で、珍しい祭です。奴、神輿ともハードなスケジュールをこなさなければなりません。
ところで、岩内町には「雷電」「弁慶の刀掛岩」など厳めしい地名や名称がありますが、これは義経主従の足跡なのです。ちなみに雷電は、義経がアイヌの娘と恋に落ち、別れの時に義経が「らいねんはきっと帰ってくる、らいねんまで」と、慰めた、その「らいねん」がいつしか転訛した、ロマンのある地名です。また、弁慶の刀掛岩は、夕陽の名勝地で、ここもショットしたい場所です。
ほかにも撮影対象としては、円山展望台からの夜景(市街と積丹半島が一望でき、昼間も素晴らしい)、森林公園、日本海の荒波が打ち寄せる男性的な絶景・雷電海岸、自然が作った芸術・梯子滝、傘岩などなど多数あります。
美術に興味のある方には、ピカソの版画がある美術館なとが3カ所もあります。
海あり、山ありの土地柄、海産物ではタラコが特においしいそうです。アスパラガスはここが発祥の地とのことです。景色がよく、おいしいものがたくさんあって、温泉も涌いていますから、祭りを機会に訪れたい所です。
写真・資料提供:岩内町役場商工観光課
[交通アクセス]
札幌よりの路線バス約2時間30分
[問合せ]
岩内町商工観光課 0135-62-1011
岩内神社 0135-62-0143
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