写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2002.09.14
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
能登半島のほぼ中央にある中島町。東は七尾湾に面し、三方を山に囲まれ、自然環境に恵まれた町です。その昔は「熊来」と呼ばれていましたが、奈良時代を代表する「万葉集」にも地名が登場しています。歴史と伝統にあふれた町です。
その伝統を象徴する祭が、毎年9月20日に行われるお熊甲祭(おくまかぶとまつり)です。国指定の重要無形民俗文化財で、別名、二十日祭り、枠旗祭(わくばたまつり)とも呼ばれ、久麻加夫都阿良加志比古神社(くまかぶとあらかしひこじんじゃ)の例祭です。
まだ、神代の頃、神が地に降りられた時、道案内役をおおせつかった猿田彦(天の岩戸の前で面白おかしく踊った天宇受売命の夫といわれています)の祭です。この猿田彦は、身長がすこぶる高く、顔が赤く、目は大きくその輝くさまはホオヅキを大きくしたようだといわれ、祭ではいかめしい面相をしています。
祭の当日は、午前8時頃から、町内の各集落に鎮座する19末社の神輿が本社に参集して祭典が行われます。末社からくりだした神輿は、天狗面の猿田彦の先導で、高さ20メートルもの真紅の大枠旗や伽衆などを従え、「イヤサカサーッ」の掛け声や鉦(かね)・太鼓の音も賑やかに本社を目指します。
全神輿が勢揃いすると午前10時30分から本社では祭典にうつり、若い衆が鉦・太鼓を打ちならし、それに合わせて猿田彦が境内いっぱいに乱舞します。大陸文化の影響が感じられる装束や渦巻く熱気に、観客も一緒になって興奮します。
午後からは、本社の神輿を先頭に、境内から700メートルほど離れた加茂原(かもはら)への渡御があります。加茂原ではお練り行事に移り、枠旗を地上すれすれまで傾ける「島田くずし」と呼ばれる大技も披露され、祭は最高潮に達します。
祭の幕が近づく夕方になると、金色に輝く20台の神輿と20数本の真紅の大枠旗が夕日に映えて、まさに一大絵巻のようです。
集合(8:00~10:30)
各末社をスタートした19の神輿が枠旗や鉦・太鼓などをしたがえて神社へ。
奉幣式(10:30~11:00)
神社本庁の統理からのおそなえを長持ちでかつぎ猿田彦、鉦・太鼓、氏子などが社務所から神社へ。
例 祭(11:00~12:00)
奉幣式の後、拝殿で参列者全員のお祓いがあり、秋の収穫感謝と万国平安祈念の神事。
その後、本社神輿の御霊渡しがあって直ちに出御となる。
渡御(12:00~14:30)
くじ引きの順で、20の神輿、枠旗などが神社から加茂原まで進行。
お練り行事(14:30~16:30)加茂原
本社の神輿を中心にして、そのまわりを、順次末社の神輿が、枠旗や鉦・太鼓を従えて練り廻る。19の末社がきそう祭のクライマックス。
祭 礼(16:30~17:00)
祭礼後、流れ解散。
町の見学場所としては、旧・室木邸の「明治の館」があります。現在の家屋建築では考えられない欅などの巨木を用い、この仕様で建てることが至難の技であることから、貴重視されている建物です。
景色を撮影するなら、別所岳山がお勧めです。山頂から見下ろす七尾湾内に、青島、種ヶ島、机島などの島々が点在し、箱庭のようです。遠くには立山連邦も望み、風光明媚な景勝地です。
写真・資料提供:中島町役場企画観光課
[交通アクセス]
JR金沢駅→JR和倉駅→能登鉄道→能登中島下車
神社へは、徒歩で町役場へ行き、シャトルバスに乗車
[問合せ]
中島町役場企画観光課 0767-66-2341
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