写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2002.09.21
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
長野県西部、松本盆地の北部にある穂高町、穂高の名称がついていても、穂高岳があるわけではありません。大正池や河童橋もお隣の安曇村になります。とはいいましても、町の背景には3,000m級のアルプス連峰が並び、中部山岳国立公園内にあって、風光明媚な町です。また、安曇野の北端に位置し、肥沃な土質で、信州の穀倉地帯の一面も持っています。
この静かな穂高町も毎年9月27日、笛や太鼓の囃子にのって、きらびやかな御船祭で賑わいます。この祭は穂高神社の祭礼で、船型の山車に穂高人形を飾り、町を練り歩きます。正午過ぎ、各町内から氏子衆によって、穂高神社に向かって山車を出発させます。
子供船が3艘、大人船2艘の計5艘が午後3時前、神社に参集します。勢ぞろいした御船は、きらびやかに歴史絵巻を繰り広げます。祭典では、ところ狭しと境内を練り、グルグル回るうちに、大人船は激しくぶつかり合い、迫力満点です。
この船や穂高人形は、新木を使用して毎年、製作される習わしで、この技術は保存会の人達によって引き継がれています。
アルプスの懐に抱かれた町で、船の祭が行われるのは奇異な感じですが、神社の祭神が安曇族の海神を祀っていることによります。こうしたことから、穂高神社は、古くから信濃の大社として名高く、日本アルプスの総鎮守として、交通安全の守神として信仰を集めています。また、奥宮は上高地の明神池畔に祀られています。
この御船祭では「お船のある風景写真コンテスト」を実施しており、9月26日の宵祭(船の飾りのみ)、27日の本祭、10月8日午前11時からの上高地明神池お船祭神事(右:写真 穂高神社奥宮で行われる山の安全を神に感謝する祭。雅楽の調べが流れる中、平安の衣装を着て、2艘の船が湖面を静かに浮かぶ様は、湖面にも反映して被写体として見逃すわけにはいきません)が対象となります。
ところで、安曇野は道祖の宝庫ともいわれており、豊かな表情、ユーモア溢れる像など、その姿態はさまざまで、是非、撮影したいところです。
もちろん、紅葉にはちょっと早過ぎますが、秋の空気の澄んだ山々も絶好の被写体になります。午前6時前後の一瞬の朝焼けもきれいです。
このほか、湧き出る地下水を利用してのわさび畑は生産量は日本一を誇り、名水百選にも認定されている「安曇野わさび畑湧水群」、等々力家長屋門(町有形文化財)、有明山神社、本棟造系統に属する民家としては日本最古の曽根原家住宅、安曇野が一望できる小岩嶽城跡公園なども見ておきたいところでしょう。
写真・資料提供:穂高神社
[交通アクセス]
JR松本駅から大糸線約30分
長野自動車道豊科IC→豊科町内→穂高(豊科ICから約15分)
[問合せ]
穂高神社 0263-82-2003
穂高町役場 0263-82-3131
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