写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2002.10.26
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
秋の山陰路は、紅葉の名所も多く、旅行に出掛けたい地方といえるでしょう。特に、国際観光都市に名乗りを上げている松江市は、水の都でもあり、天守閣を擁する城、歴史を深く刻んだ神社仏閣、さらに山陰特有の夕陽が一段と映える時期で、被写体も豊富にあります。
毎年11月3日、松江城内にある松江神社の大祭・松江祭が催されますが、その時に繰り出されるのが、鼕(どう)行列です。この鼕は、6尺(約2m)あまりの大太鼓で、これを横倒しにして、大きなバチで数人が叩きます。この音は、数キロ離れた場所からでも聞こえるといわれるほどです。
昔の太鼓はもっと小さかったそうですが、各町内でこの鼕を持っていたことから、いつしか、音の大きさを競うようになり、それにつれて形態も大きくなったそうです。松江の各町内で、30基ほどがあるといわれていますが、保存の関係やお囃子の笛を吹く人が少なくなってしまったとかで、例年10~15基が行列を組みます。
この鼕の台が町内ごとに異なり、特色がありますので、これも撮影ポイントのひとつでしょう。
正午に城山をスタートして、夕方まで市内を練り歩きます。ハッピ姿の子供たち数十人が鼕台をひき、威勢のいい若者たちがバチさばきも鮮やかに鼕をたたきながら、ドーンドーンと、市中に鳴り響かせます。松江の人達は、この鼕行列を終えると、紅葉が始まり、冬支度にかかるそうで、山陰の秋を彩る伝統行事として親しみもって迎えられています。
ちなみに、この鼕行列の由来はいくつかあるようですが、五代藩主松平宣維の奥方として享保9年(1724年)京都伏見宮家から岩姫が降嫁した時、城下の人々がこれを祝って大きな鼕をつくり、打ち鳴らしたのが始まりと伝えられています。
鼕行列の撮影場所としては、「松江大橋の近辺に多くのカメラマンが集中しますが、あまりこの場所にこだわらず、背景のよい所を選ぶといいでしょう」と、地元の人が語っていました。
この松江には撮影場所が多くありますが、その代表格として挙げられるのが松江のシンボルになっている松江城でしょう。千鳥破風(はふ)の屋根が見事なことから「千鳥城」とも呼ばれ、山陰地方で唯一現存する天守閣を持つ城です。荘重で優美な姿は多くの人を魅了してきました。
城とほぼ同時期に造られたのが松江大橋で、ここからの景色は、小泉八雲が「知られざる日本の面影」に描いています。
さらに水の都でもあるわけで、堀川を行く舟から撮影してみるのもおもしろいでしょう。
このほか、閑雅な月照寺、特有の建て方をした神魂神社などもシャッターを押してみたい所です。
写真・資料提供:松江市役所
[交通アクセス]
JR山陰本線 松江駅下車
東京・大阪・岡山・広島・福岡などから長距離バスがあります。
[問合せ]
松江市観光文化課 0852-55-5555
松江観光協会 0852-55-5218
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