写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2002.11.23
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
千葉県佐原市は、水郷筑波国定公園の南玄関あって、あやめや花菖蒲、市立水生植物園、舟で巡る名勝十二橋、利根川、横利根川など水辺の環境に恵まれています。
その風光明媚な場所に、丹塗りが施された楼門(国重要文化財)を持つ香取神宮があります。11月30日、夕刻6時より、神前に珍しいお供えをする大饗祭(たいきょうさい)が催されます。
お供えは、鴨が空を飛ぶ形に調理したものや、鮭の肉を高く盛りつけたもの、おおきなマコモ(植物)で作った食器にご飯を盛りつけたものなどがあります。
このお祭の起源については、種々あります。
一説には、古い文書に記録があることから、古代の新穀感謝の祭とも言われています。また、全国の神様が出雲に集合される神無月(11月)に、武神の香取の神は出雲に行ず、東国の警護をしていましたが、東国の神々は、出雲からの帰りに香取に立ち寄ることから、東国33カ国の神々の労をねぎらうために御馳走を振る舞われたという伝説があります。
さらに、国土が平定された際、功績のあった神々の労をねぎらって宴を開いたという古事もあります。この「大饗」の名称から、平安期の大臣や親王の大宴ではないかとも推測されており、興味深い祭りです。
こうした珍しさから、以前より多数の歴史家や料理研究家、アマチュアカメラマンが見学に訪れます。境内では、大和舞が優雅に舞われ、かがり火に照らされた、その陰影が印象的です。
撮影は基本的には自由ですが、祭りに先立ち、神職より「当日の案内」がありますので、その指示に従ってください。また、祭りは厳粛な神事ですから、静かに撮影してください。
ところで佐原市は、緻密な日本地図を制作した伊能忠敬が30年余りを過ごしており、旧宅の母屋と1793年忠敬自身が設計したといわれる店舗がありますが、その周辺は江戸時代から昭和初期までの、格子戸のある商家などが建ち並ぶ古い町並みが残っています。市内を流れる小野川沿い、香取街道沿い、下新町通り(左の写真)は、是非、撮影に出向きたい所です。
また、通称ジャージャー橋と呼ばれる橘橋の落水音は、残したい日本の音風景 100選に選ばれています。午前9時から午後4時まで30分間隔で聞くことができます。
さらに時間があったら、サッパ舟(小舟)に乗って女船頭の竿捌きに揺られて行く、十二橋巡りで水郷情緒を味わいたいものです。
写真・資料協力:香取神宮/佐原市役所
[交通アクセス]
香取神宮 JR成田線佐原駅から香取行きバス終点下車
(JR東京駅から総武、内房、外房線で→千葉駅(成田線乗り換え)→佐原駅)
(東京駅から特急で直通あり)
古い町並み 佐原駅から徒歩で行けます
[問合せ]
香取神宮社務所 0478-57-3211
佐原市役所観光課 0478-54-1111
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