写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2002.12.07
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
年の瀬が押し迫ると、あちこちから餅つきの杵の音が聞かれます。ここ上山市の高松観音では、12月15日(毎年12月17日が御縁日で、その直前の日曜日)、守護のお礼に餅を奉納しますが、その餅つきは、市の無形文化財に指定され、正式には高松観音御年越餅搗行事といいます。もっとも地元では通称「裸持ちつき」の名で親しまれています。
裸に腹巻姿の氏子たちが立杵(通常の杵ではなく、棒状の杵)で威勢よく餅をつき、時おり、勇ましい掛け声とともに杵で、中天高く餅を持ち上げる姿は壮観です。餅つき歌に合わせて、若衆が力強く杵をふるうユニークな行事です。
午前9時30分、10時30分、11時30分の3回あって、10人ほどで1回に30~40分かけてつき上げます。
この高松観音は、最上三十三観音第十一番札所で、約1300年前に、僧行基が十五寸の観音像を刻み、願いをかけて安置したと伝えられ、餅つきは、紙すき業の加護のお礼として、寛永の頃(1624~43年)から始まったと言われています。
ところで、以前は多くの人が集まり、盛大に催したそうですが、「過疎化により若いつき手が少なくなり、マイナーな行事になってきたのが残念だ」と、保存会の会長さんが語っておられましたので、写真できっちりと記録しておきたい行事です。
上山といえば、「奥羽三楽郷」のひとつに数えられた湯の町ですが、昭和になって復元された市民の城、上山城を被写体として見逃すことはできません。特に冬季の雪のかぶった姿は、月岡公園をバックにして、格別の景観をかもし出してくれます。
また、明治初期に架けられた古典的な橋も多く、堅磐橋(かきわばし=明治11年に建設したもの。凝灰岩を使用した当時としては珍しい二連アーチ式の石橋)、覗橋(のぞきばし=石材は大門石と言われる凝灰岩)、新橋(アーチ式石橋)、中山橋(カラジュク川に架けられたアーチ式の堅牢な二重石組みが特徴)などが挙げられます。
さらに、格式ある江戸時代の武家屋敷、豪農の大きな旧い家も各所に残されていますので、雪に覆われたこれらの建造物も見逃しがたいところです。
一方、雪をいただいた蔵王連峰も是非、撮りたいですね。市内中心部から離れて、田んぼが広がり、景色をさえぎる建物などがない、羽州街道沿いの皆沢、三上、楢下(ならげ)地区からの眺望が最高です。また楢下地区には昔の面影を残した町並みがあります。
蔵王でスノーモンスターと呼ばれる樹氷も撮りたいところですが、残念ながら、12月では時期尚早で、見ごろは、1月中旬~2月末になります。
写真・資料提供:上山市役所
[交通アクセス]
JR山形新幹線 かみのやま温泉駅(東京駅 2時間27分)
餅つき会場は、高松観音のすぐ隣にある高松地区集会センター(駅から車で5分ほど)で行われます。
駐車場が限られますので「タクシー、徒歩でご来場ください」とのことでした。
[問合せ]
上山市役所観光課 023-672-1111
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