写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2003.01.18
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
奈良県の南西部に位置する吉野郡大塔(おおとう)村は、標高406mから760mの間に集落が点在する静かな山村です。
ここに、優美で素朴な伝統芸能「篠原踊り」と「惣谷(そうたに)狂言」が伝えられています。県の無形民俗文化財に指定されています。この芸能競演が毎年1月25日、同村篠原、惣谷地区のそれぞれの天神社で、初神事として催されます。
午前10~12時(時間は多少のズレあり) 惣谷地区天神社 2曲程度公開
室町時代に村民の娯楽として始まったされ、村の人々によって演じられます。
鬼のきつい責めにもたじろがない猛将朝日奈に困惑して、地獄へ連れていくのをあきらめる鬼狂言。商いに下る夫を見送った妻が、早速坊主を引き入れて祝宴に耽り、突然夫が帰宅すると慌てふためいて鐘に坊主を隠すという鐘引き。寺を譲られた小坊主が、ちぐはぐな客あしらいを繰り返すかなぼうし狂言。
ユーモラスで、楽しい話など8曲が伝わっています(写真は狂言に使用される面)。
午後1~3時(時間は多少のズレあり) 篠原地区天神社 3番程度公開
江戸時代元禄・宝永の頃(1700年前後)から、約300年間も伝承されてきた踊りで、現存する歌詞が30数曲も数え、踊り方も種類が多く、太鼓踊りとしても知られています。
この始まりは、獰猛な狼がいて退治ができなかったことから、氏神に「踊りを奉納するから狼の難儀をどうにかしてもらいたい」と、祈ったところ難なく狼を退治できたそうです。それからは毎年、踊りを奉納するようになったとのこと。踊り子の男性は黒の衣装に小太鼓をもち、女性は和服で扇をもって演じます。
この狂言、踊りが山深い山村に、優美で、みやこ風の芸能として伝えられているのは、驚きであるとも言われており、村人たちの努力がうかがわれます。撮影価値の高い被写体です。
ところで大塔村は、空気が澄んでいることもあって、「星のふる里」とも呼ばれ天文台やプラネタリウムがあります。天文台では天体観測もできます。
また、吉野杉は日本の3大美林に数えられ、冬の風雪に耐えてきた木々も撮りたい。
また、撮影ということでは、惣谷地区と篠原地区の中間にある落差50m、3段の宮の滝、熊野古道のひとつである熊野小辺路(こへじ)、大峰奥駈(おくがけ)は、世界遺産に登録を申請しており、是非、訪れたい場所です。
[交通アクセス]
JR和歌山線 JR五條駅→十津川温泉行バス「宇井」→村営バス→それぞれ「惣谷」下車、「篠原」下車
交通機関はありますが、本数が少なく、惣谷から篠原経の移動などを考えますと、車の方が断然有利。
[問合せ]
大塔村役場教育委員会 07473-8-0311
写真・資料提供:大塔村役場
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