写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2003.02.08
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
秋田県の山懐に位置し、水深423mの日本一を誇る田沢湖。その湖畔にある西木村は、総面積の約90%が森林という緑豊かな山村で、四季折々に異なった表情を見せてくれます。山の幸にも恵まれた静かな村で、2月15日に「カンデッコあげ」、同16日には「裸参り」の奇祭があります。両方とも県指定の無形民俗文化財です。
毎年、旧暦1月15日夜、中里塞之神堂の前で行われる小正月の行事で、五穀豊穣、縁結び、子宝などを祈願します。
カンデッコとは、朴(ほお)の木でつくった小型の鍬のことです。これにしめ縄を結び、村指定天然記念物で、神木でもある桂木(樹齢推定470年)に、その年の願いを込めて投げ、枝に引っ掛けるという素朴な祈りを込めた奇祭です。
狙いどおりに掛かると願いがかなえられるといわれ、また、その掛かったものをはずして栗や柿などの果樹に掛けると、多くの実を結ぶと伝えられています。昔は木の枝のカギにも霊力があるとされ、カギになった木の枝を山の入り口や峠の大樹に投げ掛ける「鍵懸」(かんかけ)の風習が残ったものと言われています。
また、この夜は「虫焼き」と称して田圃にワラを積み上げて燃やし、豊作を祈願する行事も行われます。
下檜木内中島地区の塞之神堂で、午後06:00~
松葉の金毘羅神社に無火災を祈願するお参りで、やはり小正月の行事とされています。
当日は午前10頃、村内の田代旅館に参集して、11時に檜木内川に向かってスタート。11時15分頃、深い雪を踏みしめて寒中の川で、若者たちが褌ひとつの身を清めます。わらで編んだ「けんだい」を腰につけ、白足袋、草鞋(わらじ)で、集落内を走りぬけます。見ている方も、ぎゅっと身が引き締まる思いです。
途中「ねじり初穂」と「ロウソク」を受け取り、金比羅宮のある山を登ります。 無火災を祈願してから、神木に「けんだい」と、わらじのひもを切って結び付け、お神酒をもらって下山します。その後は、集落あげての宴会(直会=なおらい)に入ります。
この裸参りでは、雪と寒さのため深紅に染まった体の若者たちをいかに撮るかが、ひとつのポイントになるでしょう。気温が低く、人間、撮影道具ともに防寒対策はお忘れなく。
ところで、水深のある田沢湖は不凍湖で、周囲の白い山々が湖面に浮かぶ景色はまた格別です。湖岸にたたずむ美少女「たつこ像」や御座石の鳥居をあしらった写真はいかがでしょう。また、屋根が茅葺きの民家もありますので、雪に埋もれた家を撮るのも一考です。
[交通アクセス]
JR秋田新幹線利用、JR角館駅で秋田内陸縦貫鉄道に乗換え
カンデッコあげ 羽後中里駅下車
裸参り 松葉駅下車
[問合せ]
西木村産業課 0187-47-2112
写真・資料提供:西木村役場
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