写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2003.03.01
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
琵琶湖の東岸に位置する近江八幡市は、一年を通して華やかな祭が数多くあります。3月14~16日に催される「左義長まつり」は、近江八幡の三大火祭りのひとつに挙げられ、あの怖い大将、織田信長も安土城から出てきて踊りのなかに入り、「であるか」と、言ったとか、言わないとか。
この左義長まつり、全国各地にあって火に関連する行事が多いようです。小正月の「今年一年、無事でありますように……」と、五穀豊穣や無病息災を祈願する行事であったといわれています。ただ、ほかの祭と比較して、どちらかといいますと、派手さが目立ちます。特にここ近江八幡では、「だし」と、呼ばれる3メートルもの大きな松明を持っての「組合せ」があります。この組合せ、実は揉み合いで、別名「けんか」とも呼ばれ、派手さに血の気も加わります。以前、この組合せのとばっちりを受けて、カメラマンが怪我をしたこともあります。撮影には充分、気を付けてください。
左義長は、十二段祝着と言われ、3~4mほどの竹に、赤い短冊を数千枚も結びつけます。この赤い紙が燃えているように見え、これが祭ムードを高めます。クライマックスを迎える祭の終了時、奉火されます。
この左義長の正面中心部には、その年の干支や時局を風刺した「だし」が各町内で作られます。余談になりますが、この「だし」を制作する時、祭までどんなものができるかは内緒ということで、見せてくれません。
こうして制作された左義長には「担ぎ棒」が取りつけられますが、町内によって本数や長さが異なります。神輿と同じように肩に担ぎ、町を練り歩き、壮観な姿を見せてくれます。この担ぎ手は踊り子と言われ、町ごとに揃いの半纏を着て、男衆もきれいに化粧をします。「チョウサ、ヤレヤレ」「チョウヤレ、ヤレヤレ」の掛け声で、踊るように担ぎます。
14日(金) 日牟礼八幡宮で左義長宿だし清祓式
15日(土) 左義長祭(渡御、だしコンクール、だし飾り)
午後1時まで 宮入り
昼過ぎ頃から日牟礼八幡宮に、今年は13基の左義長が参集します。
午後1時30分~ 渡御 幸祭・左義長だしコンクール審査
午後2時 渡御出発(掛け声も勇ましく巡行に出発)
午後5時30分頃 渡御帰着・渡御還幸祭(再び日牟礼八幡宮に戻り、ここで左義長だしコンクールの結果が発表され、ここでも上位チームが大騒ぎ)
午後8時まで 左義長だし飾り
16日(日) 左義長祭(大祭、自由げい歩、奉火)
午前中~夕方 左義長自由げい歩
(市街地を練り歩き、「けんか」と呼ばれる左義長同士の「組合せ」があちこちで繰り広げられ、相手の左義長を倒そうと、祭が一気に盛り上がります)
午後6時10分~ 鳥居前「廻れ廻れ(マッセマッセ)」
午後6時30分~ 子ども左義長奉火
午後8時~ 左義長5基一斉奉火
(以降20分毎に順次奉火され、火の粉を浴びながら祭衆が乱舞します)
午後8時20分~ 奉納順の6番以下順次奉火
午後10時40分 最終の左義長を奉火
風光明媚で、多くの歴史が残るこの町には、古い街並みや旧家があり、散策、撮影に適した所があちこちにあります。八幡山城址は、石垣のみとなっていますが、ロープウェイで頂上まで登ることができ、町並みや琵琶湖が一望できます。
ところで近江八幡は、「買い手よし、売り手よし、世間よし」の三方よしの理念のもとに、全国を歩き渡った近江商人の町です。安土城とは、つい目と鼻の先にありますが、この地を商業の街として、基盤を築いたのは豊臣秀次で、地元では「自由商業に夢を与えてくれた」と、高く評価されています。
なお、この祭のフォトコンテストもあります。
[交通アクセス]
JR米原駅→JR琵琶湖線で約20分→近江八幡駅
JR京都駅→JR琵琶湖線で約35分→近江八幡駅
[問合せ]
近江八幡市商工観光課 0748-36-5517
日牟礼八幡宮社務所 0748-32-3151
写真・資料提供:近江八幡市商工観光課
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