写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2003.05.17
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
江戸時代後期、北前船が興隆して経済に活気を与えましたが、その寄港地も大いに潤い、独特の風習や行事が生まれたと伝えられています。ここ美川町も、北前船の寄港地として栄えた町で、現在でも懐かしさが感じられる古い家並みが残っています。
また、5月22~23日、開催の天下の奇祭と呼ばれる「おかえり祭り」も、北前船の影響を受けていると、言われています。
この祭りは藤冢神社の春季例大祭で、もともとの始まりは、700年ほど前で、人々に幸福を与える祭りとしてあったのですが、江戸時代の中頃250年ほど前、北前船が行き交い、繁栄をきわめた頃に台車(だいぐるま)、神輿(みこし)が加わって、盛大になったそうです。22~23日の両日は、静かな小さな町の美川町がどこに行っても、賑やかな祭り一色になります。
22日 神幸祭
・早朝4時、集合ラッパで紋付き袴姿に白襷の晴れ姿に鉢巻きをきりりと締めた青年団員が小学校校庭に集合。ラッパ隊を先頭に隊列を組んで目抜き通りを行進して神社へ。
・神社の拝殿から神輿をだし、鳳凰を取り付け出輿。
・台車は神輿を先導するため6時に収納庫を出発、宮前通りから南町に集結。
・13番基が縦一列に町内を練り歩きます。
・子供達が自分の町の台車に乗り祭り太鼓を激しく打ち、エージャ、エージャと掛け声をかけます。
・途中、曳き手は、道路に円座を組んで小宴を張ったり、「舞い込み」をしながら、巡行して21時頃、御旅所に着きます。
・22時過ぎ、神輿が御旅所に到着、ラッパを響かせ、旗手が乱舞し、神輿が右旋左旋を繰り返してクライマックスを迎えます。鳥居をくぐり神幸祭が終了。
夜になりますと、提灯の明かりで台車の金箔金工が映え一層、華麗さを増しますので、ここは是非、撮影したいところです。また、各町の13台の台車は、それぞれに個性が豊かで、1台、1台にシャッターを押したくなること、請け合いです。
23日 還幸祭
午前に御旅所で、式典およびお祓い。
神輿、台車とも夜までそれぞれの場所で収納安置。
21時頃、台車がエージャ、エージャの掛け声と車輪のきしみ音を響かせ動き出すと、神木に吊るした電球と提灯が揺れ、光と音の祭典となります。列をなして一路「おかえり筋」へと向かいます。
この「おかえり筋」の家々に、23日の正午頃より招待状をもらった客が晴れ着姿に酒を抱えて訪れます。家によって異なりますが、最高200人を招待する家もあります。豪勢な酒宴で、朝まで振る舞いが続きます。
この「おかえり筋」の宴たけなわの家々に、台車、神輿の人達が舞い込みを繰り返しお旅を続け、台車は夜半に御旅所へ帰ります。
神輿は空が白みかける頃にようやく神社本社に着輿。
日本三名山のひとつにも数えられる白山、その優美な姿は町のあちこちから眺めることができます。県最大の手取川が日本海へ注ぎ、自然に恵まれた場所です。日本海に沈む夕陽、「日本の渚百選」に選ばれた小舞子海岸など景勝地としても有名です。
[交通アクセス]
JR北陸本線 金沢駅から約20分 美川駅下車
[問合せ]
美川町役場 076-278-3200
写真・資料提供:美川町役場
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