写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2003.11.22
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
奇祭と呼ばれる祭りは各地にありますが、ここ福岡県の中南部にある杷木(はき)町には、春に泥を塗り合う「泥打ち祭り」、そして12月2日に、おしろいを塗られる「おしろい祭り」と、年に2回もあります。
それと、この杷木町は、毎月祭りか何らかのイベントが催されており、「お祭り好き」の傾向が強い土地柄です。1月にはえびす、2月初午まつり、3月春祭りに泥打ち祭り、4月は菜の花ロードウォーク、5月筑後川の川開きと花火大会、梅雨の真っ盛りの6月中旬にハーブフェスタ、7月祇園祭 りと輪ごし杷木神社祭り、そして8月は七夕祭り、夏祭り宮相撲、流潅頂、9月宮相撲、船上観月会、ひまわりフェア、10月秋祭り、11月日迎の里フェスティバル、12月おしろい祭りなど、ザーッと挙げても、年に17~18回もあります。
おしろい祭りは、大山祗(おおやまずみ)神社の神事で、集落の各家から1 人ずつが代表して顔におしろい(神田で収穫した新米を粉にして水で溶いたもの)を塗られ、五穀豊穣や無病息災が祈願されます。
代表者たちは、宮座の膳といって、お神酒などを振る舞われ、顔におしろい塗られます。一般の参拝者は宮座の膳には、参加できませんが、希望すれば、おしろいを塗ってもらえます。このおしろいを塗ると、もち肌になると言われているところから、娘さんたちも参加するケースがあるそうです。また、おしろいは家に帰るまで、落としてはいけません。お神酒でほてったおしろい顔のまま、陽気に千鳥足で家路に向かう姿は素朴で、初冬の杷木町の風物詩にもなっています。
午後1時から神事が始まりますが、写真は進行を妨げない限り、自由に撮影してもよいとのことです。
このおしろい祭りは、270余年前の元禄16年に「貝原益軒」の文献「筑前の国続風土記」に書かれてあって、300年~400年前から行なわれていたといわれています。伝説によりますと大山祇神社は女の神様を祀ってあることから、おしろいを塗る行事が始められたのではないか、とも言われています。
ところで杷木町には、なぞの「神籠石(こうごいし)」なるものがあります。長尾城と鵜木城をとりまくように、約2kmにわたって縦横70cmほどの大きな石を並べ、塁が築かれています。水門もあって、しっかりした土木工事がなされていますが、誰が、いつ、何の目的で築いたのか、はっきしていません。国指定史跡になっており、高台にありますので、眺望の素晴らしい所にあります。空気の澄んだ初冬の里山を俯瞰(ふかん)撮影しながら、謎解きされてはいかがでしょう。
また、撮影ということでは、隣町になりますが、朝倉町に珍しい三重連の水車があります。これは高い土地にある田に水を汲み上げるための、自動回転式水車で現在も活躍しています。
[交通アクセス]
JR博多駅→高速バス日田行き「杷木インター」下車→タクシーで約15分
[問合せ]
杷木町役場企画観光課 0946-62-1110
写真・資料提供:杷木町役場
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