写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2003.12.06
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
約80万人の人口を擁する大阪府第二の都市堺市は、早くから商業が発達した所ですが、文化都市のイメージも多々あります。市内には、国指定40件、府指定32件もの指定文化財があり、13箇所の国登録有形文化財(建造物)などもあります。また、史跡として丸保山古墳など7カ所に古墳が残されてもいます。
この堺市の石津太(いわつた)神社(浜寺石津町中)に毎年12月14日、夜に行われる「やっさい ほっさい」と、呼ばれる珍しい神事があります。
その昔、海の神(えびす神)が石津の浜に漂着し、冷えた体を漁師が108束(たば)の薪(まき)を燃やして暖め助けた伝説がら基づいた神事です。神事では、えびす神に扮した人を抱えて、「やっさい ほっさい」の掛け声とともに火の中を裸で渡ります。勇壮で珍しい神事です。この「やっさい ほっさい」の言われは、108束がなまったものとされています。
当日は午後7時前ぐらいから境内で、ドーンドーンと太鼓の音が鳴り響きます。中央付近には、薪を円筒に高さ3m弱、直径2m前後に組んであります。これをトンドといいますが、多くの人が囲みます。 8時前後にライトが消され、手に火付け用のワラを持った裸の若衆がトンドを囲みます。本殿から火種が運ばれ、次々と若衆のワラに火が移され、トンドに火を付けます。5~10分もすると、火は高く燃え上がり、昼間のように明るくなります。火の粉が降り、時折、周囲の建物に防火用の散水がまかれ、場所によっては、水を浴びてしまいますので、カメラにはご用心です。 薪の中に、竹を入れてあるのか、パンパンの音が響き、周囲を驚かせます。トンドが崩れた後、竹棒で薪をならし、火渡りの無事が祈願されて始まります。最初にえびす神に扮した人を担いで渡ります。続いて、何人もの裸の若衆が何度も火の上を渡り歩きます。
一段落したところで、若衆が神社を周回して、神事が終了します。薪の燃え残りを家に持ち帰ると、厄除けになると言われており、参拝者が薪を拾って帰ります。 火の燃え盛り、太鼓の音が響く観衆の驚きの顔など短時間ですが、被写体が意外にあります。あまり火の側に行くと、熱さで機材に悪影響があります。また、放水にも気をつけて撮影してください。
ところで、この石津太神社の本殿、拝殿、鳥居は、江戸時代に構築された雰囲気が残っていますので、早い時間に来て撮るのも一考でしょう。また、狛犬(こまいぬ)も注意して見る価値があります。
[交通アクセス]
南海電鉄南海線石津川駅から南東へ徒歩5 分
南海本線「石津川」駅・阪堺線「石津」駅から徒歩約5分
[問合せ]
石津太神社 072-241-5640
堺観光コンベンション協会 072-233-5258
写真・資料提供:社団法人堺観光コンベンション協会
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