写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2004.01.10
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
余目町は、山形県庄内平野のほぼ中央に位置し、北に鳥海山、南に月山などの出羽三山を仰いでいます。町の総面積の70%が水田で占められ、平坦で自然豊かな田園の町です。庄内米ササニシキなど良質の米多収地帯として、知られています。しかし、冬の訪れとともに余目町は雪に覆われ、日本海側からの強風による地吹雪が吹き荒れることも珍しくありません。
この厳寒の中、「やや祭り」と呼ばれる奇祭が1月18日に、八幡神社の境内で行われます。
当日は早朝より、地元の男衆が集まり、主役の少年がかぶるワラの冠(かんむり)作りに取りかかります。午後1時過ぎ頃、法螺貝を合図に、集落内の5~14歳の男児、数十人がワラでつくった腰ミノと鉢巻きをつけただけの裸姿で、ワラジをはき、神社に参詣します。早朝に作られた冠が男児にかかげられます。そして、両手にローソクを掲げ、一列になって14歳を大将とする男児達が一人ずつ順番に舞台に上がります。男児達がローソクを持った両手を頭上に掲げ静止すると、前夜から汲み置きしておいたタライから手桶で寒風の中、冷水を何杯も浴びせられます。その後、男児達は行列をなして村を一周し、神社に健康を祈願します。
さらに、この頃になりますと、15歳以上の青年達も男児と同様の腰ミノと白い鉢巻き姿で鳥居と拝殿の間を走って往復します。鳥居前に用意された手桶で冷水を何度もかけられながら、お百度参りをします。これもまた壮観で、夕暮れまで続けられます。この時間になりますと、境内は近郷の老若男女でいっぱいになります。
この後、若者たちは、素裸の体をワラ束で打ち合う奇妙な行事を始まります。誰れ彼れお構いなしに打ち合います。これが1時間以上続き、しばらくすると源平2組に分かれて、「ヤーヤー」と声を掛けながら疲れ果てるまで打ち合います。この時の掛け声が祭りの名称「やや」になったともいわれています。
境内にはさまざまな屋台が並び、県内外から大勢の見物客で賑わい、余目の小正月の風物詩となっています。昔から安産と無病息災を祈願する奇祭として有名です。写真撮影は自由ですが、水掛のとばっちりを受けないようにお気を付けください。
ところで、田園の雪景色を撮影してはいかがでしょう。晴の日、曇天、雪の日では、ガラッと変わりますので、露出が難しそうです。庄内平野は朝日連峰、月山、鳥海山などに囲まれています。雪山の風景が素晴らしい所です。
[交通アクセス]
新庄駅から陸羽西線で40分、余目駅
八幡神社は余目駅からタクシーで約10分
[問合せ]
余目町役場産業課 0234-43-0138
写真・資料協力:余目町役場
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。