写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2004.03.27
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
「奥山の大木が里に下りて神となる」諏訪地方に伝わる御柱祭は、7年に一度の天下の大祭です。御柱祭は、正式には、諏訪大社式年造営御柱大祭といいます。また、開催年は、寅年と申年になります。諏訪市、岡谷市、茅野市、下諏訪町、富士見町、原村の6市町村、20万人の氏子により執り行われます。諏訪大社は、上社と下社に分かれ、それぞれがまた、上社が本宮(諏訪市)と前宮(茅野市)に、下社が秋宮(下諏訪町)と春宮(同)とに分かれています。
上社の山出し
上社は例年、八ケ岳・御小屋山の大社社有林(但し、今回は立科町)から、下社は霧ケ峰に近い下諏訪町東俣国有林から、いずれも直径1メートルもあるモミの巨木をそれぞれ8本切り出して曳き廻します。最終的には、四つの社の幣拝殿、宝殿を中心とした社殿の四方に建立します。
祭では巨木を山から切り出し、人力のみで里へと曳きます。行程は、柱を山から里へ引き出す「山出し」が4月に、各社殿四隅に建てる「里曳き」が5月に、上社、下社のそれぞれで行われます。
日程は次の通り。
上社 山出し 4月2、3、4日
上社 里曳き 5月2、3、4日
下社 山出し 4月9、10、11日
下社 里曳き 5月8、9、10日
1日目 揃いの法被・腹掛けの氏子たちが「ヨイサ、ヨイサ」の声を合わせて、春ののど かな差外山の街道を進みます。途中、道の狭い大曲と呼ばれる難所を切り抜けて、行程を終わります。
2日目 上社最大の難所が給斜面を下る「山出し」です。斜度約30度の木落し坂では、メドデコ(御柱の前後に取り付けられた棒)に多くの若衆を乗せたまま、一気に坂を下ります。
撮影もここがひとつの山場です。群衆のなかから撮ることになりますので、押されない場所確保がポイントです。
その後、宮川の川越しを迎えます。身を切るような冷たい川に御柱とともに氏子たちも、豪快に水しぶきをあげて、一気に落とされます。川越えを終えて、氏子たちの「万歳」が響くなか、8本の柱が御柱屋敷に納められ、山出しが終わります。
山出しからひと月後、里曳きがあります。山出しの頃は、山には雪が残っていましたが、この頃は新緑に変わっています。山出しが法被姿のどちらかと言えは、無骨で、勇壮でしたが、この里曳きは豪華絢爛に様変わりした祭になります。
平安時代の1200年も前から行われてきた、7年に一度のこの祭の傑作を撮ってください。 群衆の中での撮影になりますので、三脚はほとんど使用できません。なお、昨年までは、山の中腹などから撮影できましたが、危険が伴うとして今年から規制されます。また、自家用車では動きが規制されますので、電車が有利です。
[交通アクセス]
上社 JR中央線茅野駅 木落し・川超しまで、約 4km徒歩
下社 JR中央線下諏訪駅 木落し・川超しまで徒歩
[問合せ]
上社 茅野市商業観光課 0266-72-2101
下社 下諏訪町観光協会 0266-27-1111
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