写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2005.04.02
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
カメラメーカーが、本当にカメラだけを作っていた時代は、大昔の話。いまや、“カメラメーカー”は、デジタルカメラをはじめとする写真撮影機材はもちろん、それ以外にも、複写機、プリンター、プロジェクター、センサーなどを幅広く製造する、光学・電機・精密機械の総合メーカーとなっています。これは、新聞の経済記事を読んでいれば普通に書いてあることで、企業ニュースや株式投資に関心のある人にとっては、すでに常識です。
メーカーが、カメラ以外の分野にも進出している現状を踏まえれば、ユーザーのカメラ選びにおいて、それらカメラ以外の周辺機器との連携を視野に含めて考えるのも、自然の成り行きでしょう。つまり、時代の変化が、カメラの世界にも新しい価値観をもたらして、これまでのように「趣味の作品としての写真」を撮る目的のほかに、もう一つ、新しい目的でのカメラ像が求められてきているというわけです。具体例を挙げれば、パソコンと同じような日常使用する道具として、一般のビジネスマンが、「ビジネス文書で使う写真」を撮る目的で活用できる、使い勝手の良いカメラという分野ではないでしょうか。
そこで、ぜひ注目したいのが、「コニカミノルタ」というメーカー。企業としては、フィルムメーカーのコニカと、カメラメーカーのミノルタが経営統合してできた新会社で、カメラ・フィルム・オフィス機器など、多岐にわたる分野を連携した製品・サービスの提供を特徴としています。
コニカミノルタでは、企業・SOHOなどのビジネス用途向けの製品として、カラーレーザー・プリンターも製造・販売しています。そのラインアップの中には、新製品「magicolor 5440DL」のように、PictBridge対応で、ディマージュ・シリーズのデジタルカメラがダイレクトに接続できる、オプション機能を搭載した機種があります。(カメラダイレクトプリント機能対応は、今春を予定。カメラダイレクトプリントカードの装着が必要です。)
カラーレーザー・プリンターでデジタル写真をプリントできると、インクジェット・プリンターとは異なる点で、様々なメリットがあります。
1つは、写真画質のプリントを、普通紙で実現できる点。これで、チラシやポスターと同じ感覚で、デジカメの写真プリントを折り畳んで封筒に入れたり、壁に画鋲やセロハンテープで直接貼り付けたりすることができます。カラーレーザー・プリンターの出力に使われるインクは、液体インクではなく、コピー機と同じトナーなので、耐水性・耐摩擦性にも優れています。インクジェット・プリンターのように、普通紙でも紙にインクがにじむことがないので、非常にシャープな画像でプリントできます。
もう1つのメリットは、カラーレーザー・プリンターは、出力スピードが非常に速いこと。「magicolor 5440DL」では、A4サイズ・カラー出力で、1分当たり25.6枚の高速プリントが可能です。1枚当たりのプリントコストが、インクジェット・プリンターよりはるかに安いのも、大量プリントには適しています。鑑賞用の作品写真をプリントするには、お店プリントの印画紙や、インクジェットで厚手の光沢用紙にプリントする方法が最適ですが、企画書や販促ツールの制作など、ビジネスユースの文書で写真を利用したい場合には、カラーレザー・プリンターによる、ハイスピードかつ低コストの普通紙プリントもできると、いろいろと重宝することが多いのではないでしょうか?
もちろん、カラーレーザー・プリンターは、パソコンと接続して、一般的な文書を出力することも得意分野。写真と文字が混在するドキュメントの出力で、最も実力を発揮します。
もし、あなたの会社に、コニカミノルタのカラーレーザー・プリンターが導入されているとしたら、それに対応したデジタルカメラを選んでおけば、普通のコピー用紙で写真画質のプリントを得ることへ可能性が広がります。
コニカミノルタWEBサイトでのアナウンスによると、カラーレーザー・プリンター「magicolor 5440DL」で、USBケーブルでダイレクトに接続可能なコニカミノルタ製のデジタルカメラは、ディマージュ・シリーズの「A2」「A200」「Z3」「Z5」「X31」「X50」と、「DIGITAL 現場監督DG-5W」(2005年3月現在)。これらのデジタルカメラを選んでおけば、デジタル写真を会社の仕事でも、より幅広く活用することができます。ちなみに、コニカミノルタ製デジタル一眼レフの「α-7 DIGITAL」は、カラーレーザー・プリンタへのダイレクト接続には、現在のところ対応していません(パソコンを経由すれば写真データのプリントは可能)。
でも、「α-7 DIGITAL」が対応していないからと言っても、決して残念がる必要はありません。
新製品の「DiMAGE A200」を例に挙げると、800万画素CCD、7倍光学ズームレンズ、4倍デジタルズームという高機能で、手ブレ補正機能も搭載していて、マニュアル撮影も可能です。レンズ交換はできませんが、35mmフィルムサイズ換算で28~200mm相当をカバーし、体感的な操作感は一眼レフと同じです。一方、「α-7 DIGITAL」は、610万画素CCD搭載のレンズ交換式で、αレンズのすべてが使用可能です。どちらが良いかは撮影目的によって違うので一概には言えませんが、カラーレーザー・プリンターと連携してビジネスシーンで利用するなら、「DiMAGE A200」も、必要かつ十分な機能を備えていることだけは間違いなさそうです。
なお、「α-7 DIGITAL」の画素数が「DiMAGE A200」より少ないことに関しては、「デジタル一眼レフとしての高画質を得るためには、総画素数だけでなく個々の画素の面積が関係しており、1画素のサイズを大きくすることで、ダイナミックレンジは広く、ノイズは少なく、背景のボケ具合は大きくできる。」と、メーカーでは説明しています。
このように考えてみると、「いいカメラ」の価値観は、使用環境や写真を使う目的によって、相当に変化するものだという現実を発見できると思います。
コニカミノルタ(旧ミノルタ)のカメラは、レンズ交換式一眼レフだけを見る限り、アマチュア写真愛好家からのブランド人気度としては、確かに“二番手組”だったのかもしれません。しかし、発想を転換して、オフィス機器との連携を前提に考えれば、同社には使い勝手のよいデジタルカメラが多数ラインアップされていて、その製品レベルは、事実上のトップクラスにあるとも言えるでしょう。
カメラ選びの基準とは、つまり、「自分の使用目的に照らし合わせて、本当に使いやすいカメラを探すこと」なのではないでしょうか? 撮影を趣味として写真で芸術作品を作りたい人、ビジネスの現場で道具として写真を使いたい人、それぞれに求めるカメラ像は違っています。
ビジネス・ツールとしてのデジタルカメラを考えた場合、外観の見た目やカメラ雑誌の評価だけでは判断できないカメラの実力は、各機種のカタログを比較すると、よくわかります。カタログをご覧になりたい方は、ぜひ、お近くのキタムラ各店でスタッフにご用命ください。
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