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写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー

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2005.06.11

ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!

【写真コンテスト攻略作戦シリーズ・その5】
月例フォトコンテストで、入選を狙うための作戦(めざせ賞金王編)

メジャーカメラ雑誌の誌上で毎月実施されており、いつでも思い立ったときから、作品応募をスタートできる「月例フォトコンテスト」(賞金あり!)を例に挙げて、経験者の声をもとにフォトコンテスト入選のコツをご紹介するシリーズ。ほかのフォトコンテストも、この攻略法を応用することで、入選が狙えると思います。今日は、作品写真の撮影にかかる先行投資と、フォトコン入選でもらえる賞金との間で、費用対効果を高めて“儲け”を出すための、「賞金王をめざすコツ」がテーマ。今回からご覧になる方は、リンクするURLのページから、バックナンバーもご参照ください。

【賞金王をめざすコツ】

●デジタルカメラ、カラーポジフィルムでコスト削減!

フォトコンテストの賞金稼ぎでは、撮影と応募にかかるコストを切り詰めて、収支を黒字に保つことが重要です。カラーネガフィルムで撮影し、カメラ雑誌の月例フォトコンテストに応募した場合、佳作で1回入選して3000円の賞金を得られれば、36枚撮りフィルム代+DPE代+応募送料に対する賞金の収支が、ほぼトントン。これを黒字にするには、コストの節約がキーになるわけです。

方法は2つ。まず1つ目は、デジタルカメラを利用すること。これならフィルム代+DPE代は不要なので、コスト負担は応募作品のプリント代と送料だけです。雑誌の月例フォトコンは、プリントを応募するだけで完結し、入選しても原板のフィルムを提出する必要がないので(ほかのフォトコンテストでは原板提出を求められる場合があります)、デジタルカメラを使えば、かなりコストパフォーマンスが向上します。なお、応募作品のプリントは、入選した場合は、そのまま雑誌の印刷原稿に使われるという都合上、デジタル写真でも写真店にオーダーして印画紙にプリント(「お店プリント」)してもらったほうが、インクジェットプリンターで出力するよりも、審査で好感を持たれる可能性が高いです。ちなみに、プリントサイズはL判でもOK!(学研CAPAの場合)

残る1つの方法は、カラーポジフィルムを使うこと。これは、昔ながらのコスト節約術で、銀塩派の人には向いています。雑誌の月例フォトコンテストは、通例、ポジフィルム(リバーサル)1コマを切り出してマウントした「スライド」でも応募可(各雑誌の応募規定を確認してください)。ポジフィルムで撮影して、そのまま応募すれば、プリント代は一切かからないのです。落選した場合も、スライドだけは自分で返信送料を負担すれば返してくれるので(プリントは返却されない)、大切なフィルムを手元に取り戻すこともできます。スライドマウントに必要事項を直接記入するのが、作業が細かくてちょっと大変ですが、コスト的にはかなり有利な方法となります。ポジフィルムは、ネガフィルムに比べて価格が高めなので、ムダ撮り、失敗カットをなるべく減らすように努力して、1本のフィルムから使える作品を2つ以上は出すことが、稼ぎを増やすためのポイント。

●落選作品の使いまわしはOK、ただし二重応募は厳禁!

フォトコンテストの応募規定を見ると、ほとんどの場合、「応募者が自分で撮影した未発表作品であること」が応募の条件となっています。この「未発表作品」とは、「同一の写真でフォトコンテスト入選前例や出版物などでの公表前例がない作品」という意味で、一般の写真愛好家の方にとっては、「同じフォトコンや、ほかのフォトコンでその作品が以前に入選していないこと」だと思っていただければ間違いがないと思います。学生の皆さんの場合、学校の文化祭など身内のみのイベントで展示した作品も、未発表と考えてOKです。

ほかのフォトコンテストで、入選せずに予選落ちした作品も、もちろん「未発表作品」。したがって、1つのフォトコンテストで落選が確定したら、同じ作品をほかのフォトコンテストに応募しても、何ら差し支えはありません。スライドフィルムで応募した作品の場合、落選作品は返してくれるので、フィルムを回収した後、ほかのフォトコンに再応募してもOKで、こういう「使いまわし」も応募テクニックとして、フォトコン上級者の間では、よく使われています。

しかし、入選する自信がないから、あるいは作品1点で稼ぐ賞金額を欲張って、同じ作品を複数枚プリントし、同時に複数のフォトコンテストに応募するやり方は、「失格」になるリスクを伴います。このように、複数のフォトコンに同じ作品を応募することを「二重応募」と言いますが、ほとんどすべてのフォトコンテストが、これを禁止しています。仮に2つ以上のフォトコンテストで同時に入選してしまった場合、雑誌などのメディアに作品が発表された時点で、二重応募は必ず発覚しますので、双方とも入選が取消されてしまいます。

雑誌の月例に限らず、あらゆるフォトコンテストでは、基本的に入選者より落選者の方が多いものです。ゆえに、不正がなければ入選できる枠が増えるわけで、また、応募した人のほとんどは、審査結果に対して大変敏感に関心を持っています。こうした思惑から、二重応募で入選した作品があるときには、主催者への密告が必ず出てきて不正がバレます。フォトコンテストとしての公正な審査を守るため、また賞金というお金が絡むために、姑息な手を使った応募者には必ず制裁が待っているので、二重応募は絶対に避けましょう。最悪の場合、“前科”のある人は、該当のフォトコンからは永久追放されてしまいます。自分の撮影技術に自信があるなら、二重応募などしなくても、レベルの高い作品を量産して正攻法でフォトコンに勝てるはずですので、大多数の応募者の方は心配する必要はないと思いますが。

「フォトコン攻略法」のシリーズは、ひとまず今回で完結。これまでご紹介したテクニックを活用して、ぜひ皆さんも、フォトコンテストの応募にチャレンジしてみてはいかがでしょうか? 具体例として、どんな作品が入選しやすいかということは、本屋さんで売っているカメラ雑誌をご覧になって、月例フォトコンテストのページを実際に確かめるのがベストかと思います。自分の作品で賞金がもらえるフォトコンテスト、この機会をうまく利用しながら、記念写真とは一味違う写真の世界を、気軽に楽しんでみてください。

(ここでご紹介したノウハウは、フォトコンテスト入選をめざすための「ヒント」であり、確実な入選を保証するものではありません。)
 
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