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2005.10.15
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
デジタル一眼レフカメラの多くは、フィルム一眼レフで実績のある、キヤノン・ニコン・ペンタックス・コニカミノルタ・オリンパスなどの各主要カメラメーカーから発売されていますが、実は、このほかにもレンズ交換式の本格的なデジタル一眼レフを発売しているメーカーがあります。1つはコンパクトデジタルカメラでおなじみの富士フイルム、もう一つは交換レンズメーカーのシグマ。いずれのメーカーも、カメラメーカー製とは一味違う、「ツウ好み」の機能で健闘しています。初心者の方にはちょっと難しいかもしれませんが、デジタル一眼レフの買い替え、買い増しを考え中の方は、ぜひご参考にどうぞ。価格としては、主要カメラメーカー製の中級クラスと同じくらいです。
富士フイルム「FinePix」ならではの高画質撮影が、ニコン用の主な交換レンズで楽しめる、現行機では同社唯一のデジタル一眼レフカメラ。23.0×15.5mmの大型スーパーCCDハニカムIV「SRII」を搭載し、有効画素数1234万画素、最大記録画素数4256×2848(1210万画素)を実現しています。
ニコン純正のプロ用デジタル一眼レフ「D2X」が、23.7×15.7mmサイズのCMOSセンサーを採用し、有効画素数12.4メガピクセルなので、撮像素子のタイプが異なるものの、画素数としては、ほぼ同じレベルを達成していることになります。一方で、価格は「FinePix S3 Pro」の方が約半分とお手頃です。
フィルムメーカーらしく、従来のフィルムの色調をデジタル画像で再現しているのもポイント。リバーサルフィルムの発色がデジタルで得られる、「フジクローム」モードなどを選んで撮影できます。
記録媒体は2つのメディアに対応し、xD-ピクチャーカードと、コンパクトフラッシュ/マイクロドライブの両方を利用可(ニコン「D2X」はコンパクトフラッシュ/マイクロドライブのみ)。本体に、小型フラッシュ(ガイドナンバー12)も内蔵しています。
「FinePix」コンパクトカメラからの乗り換えや、ファミリー向けの普及型デジタル一眼レフからの、さらなるステップアップ機としても魅力的な、高画質デジタル一眼レフです。ニコンのレンズを所有している方は、サブカメラとしてもおすすめ。
交換レンズメーカーとしておなじみのシグマが発売している、同社製レンズが使えるデジタル一眼レフのボディ。レンズマウントは、自社専用のシグマSAマウントです。いずれも、1,000万画素超の高画質撮影が可能。「SD10」の方が、「SD9」の上位機種となり、画像センサーや撮影感度、画質などがより向上しています。
シグマ製デジタル一眼レフが、他社製と最も大きく異なる部分は、画像センサー(撮像素子)です。従来の画像センサー(他社製デジタル一眼レフ)の場合、センサーは1ピクセルが1色のみを記録する構造になっていて、光の3原色すべてを画像に取り込むためには、ピクセルを3色1組としてモザイク状にまとめる必要があります。この場合、ピクセル単体では、光学像の3分の1に相当する色しか取り込めないので、残り3分の2の色は画像処理で補間していました。
これに対して、シグマ製では、「Foveon X3(R)ダイレクトイメージセンサー」という新設計の画像センサーを搭載し、ピクセル単体で光の3原色すべてを同時記録する方式を実現。画面全体に並べられたセンサーが隙間なく光学像をとらえるので、演算による補完処理が不要となり、従来のデジタルカメラの弱点であった偽色の発生を抑えて、鮮明かつ忠実な色再現での撮影が可能となりました。
画像の記録モードは、RAWデータ記録方式のみで、JPEGでの記録はできません。よって、画質にこだわりのあるプロ写真家や写真愛好家の利用を想定していると言えそうです。製品に専用ソフトウェアが付いているので、パソコンを使って撮影後にJPEG画像を作成することはできます。
このほか、レンズ交換などでカメラ内部が外気にさらされるとき、画像センサーに付着しがちなホコリの侵入を防ぐために、ボディマウント部にダストプロテクターを装備していることも、大きな特徴の一つです。
撮像素子サイズは20.7×13.8mmで、一般的なAPS-Cサイズより少し小さめ。レンズの焦点距離は表示の約1.7倍相当になります(35mm判換算)。レンズのラインアップが多い、レンズメーカーならではの設計です。パソコンを使って画像処理や合成加工することを前提に、素材写真を撮影するような場合などでは、これらのデジタル一眼レフを使えばピクセル数も稼げるので便利かもしれません。
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